いつもご覧いただき、ありがとうございます。
本ブログも開設して2年が過ぎ、現在まで130記事ほど公開しているのですが、
常に閲覧上位に来るのがこの記事なんですね(^^;
これは私自身も予想外でしたが、
つまり毎日毎日日本中で誰かが問題行動を起こし、
謹慎食らってる!
ってことですよね(笑)
今日は謹慎シリーズ第2弾ということで、
どうしてバレるの?
ということについて、実際の事例を「書ける範囲」で書きたいと思います。
まぁこれは、時に何度も謹慎食らっちゃう生徒がいるのと、
「なんでこれでバレないと思うんだろう?」
と思うことがしばしばなので、ここに紹介する次第です。
特に1~2学期は問題行動の多い時期ですからね(;’∀’)
今日の記事を読めば、
「悪いことはできない」
と思ってくれるかな??
最後まで読んでいただけるとうれしいです。
カンニングはこうしてバレる
カンニングは進学校に多い問題行動です。
みなさんには経験ないでしょうけど、
試験監督をやれば、怪しい生徒の動きはすぐにわかるんですね。
前から見てると試験中はみんな下を向いてるので、
髪しか見えないのが普通です。
だから時々顔を上げる生徒がいると、すぐに目につくんですね。
特に冬場は、制服も黒っぽいのでより目立ちますよ(^^;
それが時計を見る行為なら、視線は時計に行くわけで問題はありませんが、
カンニングを企てる生徒はこちらの動きを気にして、
何度も顔を上げ下げしますね。
そんな動きを見つけたら、防止のため教室後方に移動し、監視を続けます。
時々、わざとらしく咳き込んだりして(^^;
さすがに生徒は後ろを向けませんから、カンニングを諦めるか、それでもカンニングすることも(;’∀’)
カンニングの多くはペーパーを引き出しか消しゴムの下などの隠して、こっそり見るというパターンです。
そして意外にも普段真面目な子がやっちゃうことが多い、かな?
そーっと近づき、静かにペーパーを取り上げ、試験は続行させます。
そして試験終了後に職員室に行くよう、小さな紙に書いて本人に手渡します。
これは周りの生徒にはカンニング行為がわからないようにするための配慮ですね。
細かい字でびっしりと書かれたペーパーを見ると、
「ペーパー作る間に覚えちゃうでしょ」
とさえ思ってしまいます(^^;
近くの席を覗き込む行為は、
近くに立つか、
「周りを覗き込むような行為は止めなさい」
と書いたカードを本人に見せ警告し、
それでも行為が続けば、カンニング行為として指導します。
「見てない」
「証拠を出せ」
とゴネる生徒もいるので、
警告→指導という手順を踏むし、
時には見られた生徒の答案と見比べることもあります。
カンニングは、すぐに見つかるし、
おまけにテストは0点+家庭謹慎となり成績にも大きく響きますから、
いくら困ってもやらない方が賢明だと思いますね。
通報でバレる
問題行動の多くは誰かからの「通報」で表面化するパターンが圧倒的に多いですね。
友だち・友だちの親
友だちや保護者の通報で発覚することが一番多いかな。
「先生、○○ってタバコ吸ってるよ」
なんて通報は案外よくあります。
「ん?○○とは仲いいんじゃないの?」
と聞くと、
「うん、表面的にはねw」
って(;’∀’)
平気で先生にチクる生徒も生徒で、
心中は「怖~!」って思っちゃいます。
ま、通報だけでは確たる証拠がないし、
生徒同士の関係悪化も予想されるので、
その旨を言って聞かせて、該当生徒を引っ張ることは基本しませんが、
その子の”匂い”なんかは気にするようにしますね。
また保護者からの通報もたまにあります。
我が子の今後を心配する、友人の保護者からの密告です。
近所の人
教育困難校に行くと、これ意外に多いんですよ。
通学マナーの悪さから、学校にいい思いを持ってない人からの電話が多いですね。
昔はバイクやタバコの通報がたくさんあって、
放置するわけにもいかないから、一応見に行くんですよ。
ま、大体空振りですけどね(-_-;)
「お宅の生徒がいちゃいちゃして見てられない」
という通報もありました。
「も~!場所考えろよ~」
とか言いながら、現場に直行。
授業中なら”怠学”行為で指導し、保護者に連絡します。
しかしこれは時に「ガセネタ」の時もあります。
特に高校生くらいの声で掛かってきた電話は怪しいので、
「わからないことがあればまた聞きたいので…」
と、通報者の名前と電話番号を聞くようにします。
そこでガチャンと電話が切られたり、
番号を教えてくれなければ基本動きません。
また電話を掛け直した時、全く違うところに繋がることもあります。
ホント人間関係ドロドロしてますな~
駅員
私が過去に勤務したK高校は、多くの生徒がJRで通学していたため、
ホームでの喫煙行為が後を絶ちませんでした。
もう25年ほど前の話です。
毎朝のように駅員から、
「いまホームで吸ってます」
という電話が入り、その都度駅までダッシュで行って、
改札も顔パスで通過し、
待合室で吸ってる生徒を捕まえて学校まで連行(^^;
生徒は教師の姿を見るや否や、
吸い殻を床に投げ捨て、まだ火のついたタバコを指さし、
「いま知らないおっさんが捨てていった!」
なんていう苦しすぎる言い訳をするけど、ホームには誰もいない(^^;
「持ち物検査してもいいですか?」
と確認し、ポケット見たら出てくる!出てくる!
「捨ててあるタバコと同じ銘柄ですね」
「はい残念でした~」
家族
これは保護者では手に負えない時、たまにあるんですね。
親の駆け込み寺みたいなもんです。
ま、これまで散々甘やかしてきたツケが回ってきたんですね。
そんな親に限って、
「タバコは自分の部屋だけで吸いなさい」
なんて言ってます。
これがもし大麻とかになっても同じこと言えるのでしょうか?
私の妻
妻の実家近くに住むY君が、2回目の謹慎中のできごと。
自宅謹慎中にもかかわらず、
自宅前の路上でプカプカタバコ吸ってるところを、
実家に寄った妻が見つけてしまったんですね(-_-;)
「Y君学校辞めたの?」
「家の前でタバコ吸ってたよ。久しぶりに会った」
なんて言うもんだから、さすがに焦りました(;’∀’)
「Y君、2回目の謹慎中」
とも言えないし、、、(;’∀’)
これ学校に報告したらY君は退学勧奨になるだろうな、、、
しかしその目撃者はうちの嫁、、、となると、今後のご近所関係も険悪になるよな~~
聞かなかったことにしようか??
…なんて悩みに悩んだ私は、謹慎中のY君宅に乗り込み、
「まだタバコ吸ってるよね!?」
「いや、吸ってませんよ」
「ウソつくな!妻から聞いたよ」
「挨拶もしたんでしょ?」
と言っても、退学を恐れ頑として非を認めないY君。
そこで私は、
「もしこれを学校に報告したら君は退学になるよ」
「しかしそのきっかけは妻が目撃したことだから、もしそうなると今後の近所関係は悪くなるよね」
「それはイヤでしょ?」
「はい」
「…だよね。だから学校には言わないから、まずタバコを吸ったことを素直に認め、二度とやらないと誓いなさい」
という交換条件を出しました。
「はい。謹慎中にタバコを吸いました。もう二度と吸いません」
「わかりました」
「ではペナルティとして一発殴りますよ。いいですか?」
と了解をとって、彼の頬を思いっきりビンタしたんですね。
ま、やり方としては褒められたもんじゃありませんが、
私個人としてはそれ以上に妻や妻の実家を守ることを優先したので、こうなってしまった、、、
これも25年ほど前の話。
教師を辞めた今だからこそ言える昔話です。
現行犯
現行犯にも何度か立ち会いました。
トイレでタバコ吸いながら小便してる生徒を一網打尽にしたり、
財布のすき間から免許がチラ見したり、、、(^^;
(困難校のトイレは廊下からわかるよう入口扉を外してありました)
通勤途中に信号待ちで停まってたら、
横で停まるバイクの彼に摑まってるクラスの女子と遭遇したことも(;’∀’)
制服着て乗ってたらバレバレなのだ(^^;
どこで誰が見てるかわからんで~
補導・学校警察間連絡制度
警察に補導されて、その情報が学校に来ることもよくあります。
学校と警察には青少年の非行防止の観点から、互いの情報を共有する連絡制度があるからです。
街頭補導で多いのは、深夜徘徊です。
深夜徘徊とは、23時~4時の間、正当な理由なく未成年者や青少年だけで外出すること。
ここでいう未成年は20歳未満をいい、青少年とは18歳未満を指しますが、自治体により年齢や時間帯に多少の違いがあります。(愛知県は23時~6時とか)
深夜徘徊以外にも、次の行為は補導の対象となりますから、気をつけてくださいね。
- 飲酒
- 喫煙
- 薬物乱用
- 粗暴行為
- 刃物等所持
- 金品不正要求
- 金品持ち出し
- 性的いたずら
- 暴走行為
- 家出
- 無断外泊
- 怠学
- 不健全性的行為
- 不良交友
- 不健全娯楽
- その他(上記の行為以外の非行その他健全育成上の支障が生じるおそれのある行為で、警視総監または道府県警察本部長が指定するもの)
また万引きは、されたお店が警察に通報した場合は警察に任意同行を求められ、取り調べの後保護者が迎えに行きます。
保護者が迎えに行けない時は、学校に連絡が来て先生が迎えに行くこともあります。
警察に通報しないお店はまずありませんが、私自身はとあるスーパーまで生徒を迎えに行ったこともありました。
超々恥ずかしかったですね(-_-;)
芋づる式に
複数で問題行動を起こした時は、芋づる式に発覚することもあります。
芋づるで多いのは「飲酒」や「タバコ」ですが、
「いじめ」も複数が関わる時は、生徒の証言からぼろぼろと加害者が出てくることもありました。
「同じ問題行動を起こして指導される者とされない者が出たら、その後の人間関係に大きな亀裂が入るんじゃないの?」
なんて言えば、簡単に喋っちゃいます(;’∀’)
複数人から名前が出たら本人を呼んで事情聴取。
「誰がチクった?」
なんて言ったらもうクロ確定ですね(^^;
芋づるで出た時は、全員の証言が一致するまで事情を聞くのが基本です。
「事実は1つ」
しかありませんから、誰かがウソをついてたら話が合わないんですね。
もちろん口裏合わせができないよう、全員別室で事情を聞きます。
ネット絡み
近年はネット絡みの問題が圧倒的に増えましたね。
グループLINEを使った集団いじめや誹謗中傷が多かったようです。
スマホが普及してからは、そんな問題が増えました。
スマホ絡みの問題は、完全な闇の中で行われる点が厄介です。
当人以外は全くわからない。
これがどう明るみになるか?
というと、
多くはこれを問題視する生徒からの通報です。
「ここだけの話」
と先生に言ってくれるんですね。
これをきっかけに、
私はスクショやエアドロの方法を生徒から教えてもらったくらいです(;´∀`)
ただスマホ絡みの問題は、その後の指導が難しい(-_-;)
「なんで先生が知ってんの?」
となり、
「誰が密告した!?」
という犯人探しに繋がるからです。
こういう時は通常、学年で生活アンケートをとったり、
面談週間を設けて情報を精査し、
時間をかけながら、通報者を守ります。
同時に被害者を守ることにも注力します。
情報を教員で共有し、授業や休み時間中の観察強化や、
時には保健室やスクールカウンセラーに介入してもらうこともしばしばです。
そして状況を見て警察に通報したり、逆に表向きの指導に入らないこともあります。
ネット関係のトラブルはその状況が複雑なので、その都度ケースバイケースの対応をするのが一般的ですね。
まとめ
悪事は必ずバレる
高校生は、
「何をしたらいけないか?」
ということは大抵わかる年代です。
それをわかった上で問題行動を働く背景には、
ストレス発散や興味本位…など色々な要因があります。
しかし身の回りにあるルールやマナーは、
すべての人が生きやすくするためにあるものですから、
公共の平和を維持するためには、
我慢や他の方法を模索することを覚えなくてはいけません。
だから反社会的な行動は、
周囲の誰かが見ているもので、
本人は「大丈夫だ」と思っても、周りがそれを許さないのが健全な社会でもあります。
問題行動は必ずバレます
から、高校生として相応しい言動を心がけてください。
(もちろん大人だって一緒です)
しかし知らぬ間に…
しかし高校生はまだ大人への準備期間でもあり、
知らないこともあります。
高校生で多いのは、
「冗談のつもりだった」
「悪気はなかった」
と言っても、
された側は深く傷ついているケース。
何気ない言動が、他人を傷つけてることもよくあるんですね。
そんな時、
「知らなかった」
「自分は悪くない」
と逆ギレし、自分を正当化する生徒もいるんですが、
知らなかった(気付かなかった)自分を省みる機会としてほしいんですね。
人はそんな失敗や反省・改善を繰り返しながら成長していくものだと思います。
あなたも社会の一員として、これからもそんな姿勢を持ち続けてほしいと願っています。
ではでは、、、
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