【学校推薦型選抜】の仕組みと、受験生の心構えやアドバイス

進路
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いつもご覧いただき、ありがとうございます。

今日は「学校推薦型選抜」いわゆる推薦入試のお話をします。
高3生の多くが、この11月に推薦入試の関門を経験することでしょう。
今月が勝負の人や、目標はまだ先でも「押さえ」として受験する人もいるはずです。

高校入試以来の受験であり、しかも高校入試とは比較にならない高倍率に臨む入試です。

今日の記事は、
高1,2年生向けには「学校推薦型選抜」についての話を。
高3生向けには入試に向けて残りできることや、
受験後の対応について記事を書きます。

なお本記事は2022年11月4日公開のリライト版になりますが、
最後まで読んでいただけると、うれしいです。

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高1,2年生に

学校推薦型選抜とは?

学校推薦型選抜とは、公募制推薦特別推薦の2つの総称。

公募制は、条件を満たし、学校長が推薦してくれれば、誰でも出願できる推薦入試です。
特別推薦は、要項が原則非公開で、指定校推薦やスポーツ推薦などがこれに該当します。
この違いを表にしてみました。

公募制推薦特別推薦
(指定校)
特別推薦
(スポーツ・文化)
募集要項公開
毎年5~6月頃に要項が発表される
非公開
該当校のみに送付される
私立大学のみ
非公開
大学から顧問や進路主任へ打診がある
出願条件評定の基準がある場合や、全く条件のない学校もある
国公立では地域推薦を導入したり出願人数を制限する学校もある
評定や欠席日数等
1校から推薦できる人数に制限あり
公式戦での実績
競技継続の意思
評定に基準を設ける場合もある
必要な書類調査書
推薦書
願書
その他(課題など)
調査書
推薦書
願書
志望理由書など
調査書
推薦書
競技成績証明書(賞状の写しなど)
志望理由書など
選考1~3教科入試
小論文や実技、共通テストが課される場合も
評定を点数化する場合もある
面接やプレゼン
書類選考
面接や実技
書類選考
合格率出願倍率による
募集定員よりも合格者は多いのが通常
ほぼ合格ほぼ合格
入学金や授業料が減免になることもある
専願/併願併願(一部専願制もあり)専願専願

公募制推薦

公募制は、出願のハードルが低い反面、
次の点に留意して受験校を選びましょう。

  • 本命校の指定校推薦が来ているか?まずは進路課で確認する
  • 本命校の指定校や公募制推薦があれば必ず受験(応募)する
  • 本命校に公募制や指定校が無く浪人覚悟なら、他校を受験するメリットは少ない
  • 浪人を避けたい場合は、本命校+押さえ1~2校あたりを受験する
  • 判定方法が複数ある場合、得意科目を含む2~3方式で十分(多くが全勝か全敗なので…)
  • 受験(併願)校によって入試科目のバラつきが無いようにする
  • 下位希望校の入学手続き期限よりに、上位希望校の合格発表が来るように併願校を決める
  • 国公立大学は校内選考があり、推薦書の作成にも時間がかかるため、早くから担任に相談する

特別推薦

指定校推薦は、専願ですが合格率はほぼ100%です。
しかし自校が指定校になるには条件があります。
それは、

  • 過去の自校からの受験者数(全ての入試方式で)
  • 過去自校から指定校推薦で入学した学生の成績
  • 大学の指定校枠に余裕がある場合

です。

指定校は、一度指定されると翌年も指定される確率が高く、本命校の受験機会を少しでも増やしたい人は、担任や進路課に確認してみるとよいでしょう。
あと、指定校で進学しても、入学後サボっていると翌年から指定を取り消されるケースもあるので、後輩のためにも責任重大な入試であることをお忘れなく!

スポーツ推薦は、公式戦の実績などから「お声」がかかるものです。
推薦書は担任ではなく原則顧問が記入し、校長が決裁します。
入学金や授業料が減免されたりもしますが、競技の継続が条件です。
入学後「イヤになった」とか「ケガをして」居辛くなることもあるので、安易に飛びつかず、校風やサークルの雰囲気をしっかり確認し、保護者とよく相談の上決断してください。

高3生に

入試本番までできること

いよいよ入試本番が迫ってきました。

入試前にしてはいけないこと、
それは
無理
です。

  • 遅れを取り戻そうと、睡眠時間を削る
  • 遅れを取り戻そうと、学校をサボる
  • 入試が何日も連続する

本番が近づいてきた今やることは、
リラックス
です。

やることやってきたんだし、
たとえ全滅しても、まだ共通テストや一般入試もある。
そこで受かれば、逆に今余計な入学金も要らない。
だから受験の練習…くらいに考えて、決して気持ち的に焦らないことです。

直前の今自宅でやるなら、過去問とその復習です。
学校にもちゃんと行きましょう!
睡眠時間も削ってはいけません!

生活のリズムが狂わないように残り期間気をつけるのです。

試験当日

高校入試でも、校舎が開く時間よりかなり早くから来校する受験生もいます。
やる気はわかりますが、受験は寒い季節に行われますから、これで体調を壊しては元も子もありません。

私が高校入試当日に経験した受験生の失敗談(実話)をご紹介します(;’∀’)

  • 早く着きすぎて校舎入れずトイレ我慢できない
  • よく似た名の他校に行ってしまった
  • 道に迷った
  • 受験票を忘れた
  • 上履きや昼食を忘れた

時間に余裕を持って、と言われますが、余裕あり過ぎも大変ですね(;’∀’)
そして経路や交通機関、持ち物は事前に調べておきましょうね。

受験後の対応

受験後はその合否によって、どこに手続きするか?を決めておきます。
正確には入学金+前期授業料を〇月〇日までに納入してください、と案内されるので、合格した中で上位希望1校にこれを納入してもらいます。

だから、下位希望校の入学手続き期限よりに、上位希望校の合格発表が来るように併願校を決める必要があるのです。
ここで必要となる費用は総額で80~120万円ほどになりますかね(;’∀’)
これを考えると「もうここで受験を終わらせたい」と思うのが人情です。

しかし国公立や、さらに上位校を希望するなら、受験はまだ続きます。
また来年3月の指定日までに入学を辞退すれば、授業料分は返還されるシステムです。
お金はかかりますが、ここ(推薦)で押さえておくメリットは、
仮に一般入試で併願校を考える場合、推薦合格校より上位を併願できる、という点です。
そして「押さえ」がある、という安心感から一般入試でチャレンジの幅が広がる、という点も精神的に大きなメリットになるでしょう。

推薦で受験を終える人へ

幸いにも推薦入試で本命校に合格すれば、長く苦しかった受験生活は終わります。
しかし周りにはまだ受験が続く生徒がいることを忘れないでください。

私が過去に担任したクラスでも、推薦入試後急に浮かれてしまい、一般入試組がとても居づらい雰囲気になったことがあります。
受験から解放されて、卒業旅行だの、運転免許だの、アルバイトだの、緩んだ雰囲気を作らないように配慮してください。
みんな、自分の人生かかった大切な受験を控えていることをお忘れなく…

また大学入学まで時間があるので、入学までの学力低下にもご注意を!
4月から一般入試組と同じ土俵で授業を受ける現実があるのですよ。
推薦組はよく学力が低いと言われますが、受験後に待つこの時間を、有効に使うことも心がけてくださいね。

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まとめ

40年前に受験を経験した私も「推薦組」でした。
推薦書に何を書けばいいかわからない、と担任に言われ、自分で推薦書を書いて、担任にそれを清書してもらったことを覚えています。
当時推薦入試は珍しく、人より早く国立大学に決まったおかげで、周りから羨望の目で見られたことを覚えています。

推薦入試は受験科目が少ないという特徴があります。
しかしこれは特定の科目に抜きん出た力が必要であるとともに、出願には「評定」のハードルがあるため、苦手科目を多く持つ者には不利な入試とも言えます。

一般入試より早く決まる、というのはメリットでもありますが、それだけを期待して早く決めることだけを目標にしてはいけません。
推薦には推薦に向いた生徒が出願するべきで、自分が不向きだと思うなら、一般の勉強をして入試まで学力を上げ続ける道を選択してください。

さらに浪人覚悟で受験に臨むのも得るものが大きいです。
大学全入時代だからこそ、行かない方がいい大学もこれからは増えてくるはずです。
浪人を覚悟で本命校を狙うのなら、併願校を受けるメリットは少ないし、時間をかけて未知の領域を目指したその精神は、きっと将来の大きな財産や自信になるはずです。

また学校推薦型選抜は下記サイトにも詳しい解説があるので、併せてご覧ください。

学校推薦型選抜(大学推薦)とは?合格を勝ち取るための基礎知識 | 駿台コラム
大学受験の入試区分の一つである学校推薦型選抜。総合型選抜との違いや実際のスケジュールなど、老舗予備校の駿台が徹底解説します。

では間もなく受験のみなさん、体調万全で悔いのない受験をお祈りしております。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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