【面接】で何がわかるのか?_面接官の見方と心理と対策を教えます

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今日は【面接】をテーマに記事を書きます。

みなさんは、これまで面接を受けたことがありますか?
受けても高校入試の時に一度だけ、という人が多いはずです。

学校では担任と「面談」をすることはあっても、
面接とはずいぶん違います。
面談と面接の違いを一言でいえば、相互理解と合否選抜という目的が違うことです。

高校生は就職や入試で面接を受ける機会に直面します。
そしてこれからの人生で、みなさんが何度か経験する面接について、今日はその現場と面接官の見方などを書いていきます。

私は入試関係業務を長くやってきた関係で、面接官も数多くこなしてきました。
さらに学級担任として、生徒の面接練習に数多く立ち会ってきました。

今日は面接官が志願者のどういったところを見ているのか?
どうすればいい印象を与えられるか?

さらにこれまで経験した高校入試での面接トラブルや、
これだけは注意して、という内容で記事を進めます。

最後まで読んでいただけるとうれしいです。

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面接と面談の違い

どちらにも「面」という字が入りますが、
これは「対して」の意。

面接と面談は、どちらも対面して行うものですが、
次のような違いがあります。

面談両者は原則同等の関係
互いの意見を出し合って理解を深めるために行う
面接する側とされる側とで上下関係が発生する
合格者を選ぶために行われるもの

このことから、面接の方が「硬い」場面であることがわかりますね。

だから、面接にはお決まりの作法や礼儀があります。

面接の流れと作法

入室

着席
面接官(または係員)から入室の指示
ノックは3回(2回はトイレ)
中から「どうぞ」の声でドアを開ける
入室してすぐ面接官に向かい「失礼します」と挨拶~一礼
椅子の左横まで進む
「おかけください」の指示で「失礼します」と一礼し着席
導入面「では面接を始めます。まず学校名(や受験番号)と氏名を言ってください」
受「はい、○○高等学校・・・・(受験番号○○番)、(自分の氏名)と申します。よろしくお願いいたします。(×高校 〇高等学校)」
*回答は必ず「はい、○○○○…」で始める
志望
理由
これは必ず聞かれる
何度も練習して堂々と話せるように
その他の質問高校時代にがんばったこと
進学(就職)後にやりたいこと
本学(弊社)について知っていることは
本学卒業後はどうなりたいか
最近気になったニュース
うちに落ちたらどうする
願書や調査書、志望理由書に書いてあることから質問
なにか質問はありませんか
…など
姿勢椅子には浅めに座り、背もたれにもたれない
背筋を伸ばす
制服は着崩さない
男子はこぶし1~2個分の膝間隔を開け、手は両太ももの上に軽く握った状態で置く
女子は膝を着けるように座り、手は左手を上に太ももの上で斜めに重ねる
視線
表情
視線は面接官(複数の場合は質問者)の口元あたりに置く
口角をやや上げ気味にして明るい印象をキープ
面接中に必要以上に髪や顔を触らない(落ち着きがない印象を与える)
話し方質問には「はい、○○…」という答え方を基本に、ゆっくり落ち着いた口調で
質問が聞き取れなかったら「申し訳ありませんがもう一度仰っていただけますか」と聞き直してよい
答えられない(わからない)質問には、3秒ほど考えて、「申し訳ありませんが、その質問にはお答えできません」または「申し訳ありませんが、わかりません」
面接
終了時
「以上で面接を終わります」と言われたら、席を立ち椅子の左側に立って「ありがとうございました」と一礼
その後出口に進み、扉の前で再度面接官に向かって「失礼しました」と一礼
引き戸なら両手(ドアノブなら片手)で開閉
廊下に出たら面接官に向かって再度一礼し、扉を閉める
面接には、状況によりここに当てはまらない場合や作法もあることをご理解ください

高校入試での面接

わたしは高校入試での面接官を長く経験しましたので、話せる範囲で面接の流れ、面接官の心理や見方をご紹介しましょう。

高校入試の面接は、推薦入試で行うことが一般的で、中学校で何度も練習してきてるという前提で臨んでいます。

もちろん面接官によって受験生ごとに差が出ないよう、質問事項や対応、さらに評価基準まで、すべてが事前に決められています。
つまり最初から台本があって、そのとおりに進行しているんですね。

台本に書いてあること以外は一切発言してはいけないし、答えに詰まった時は「何秒待つ?」といったことまで決められています。(それを計時する担当もいます)

面接官はどこを見ているか?(高校入試の場合)

以上のように「判で押したように」同じ言動をリピートするのが面接官の仕事なんですが、見ているところはみなさんの予想とはずいぶん違うと思います。

ぶっちゃけ回答内容はほとんど聞いていない

受験生に「在り来たり」の質問をするのが高校入試の面接ですから、返ってくる回答は大体予想がつきます。(…てか、耳にタコができるほど同じ内容を聞かされ続けるのが高校入試の面接です)
だから面接官はあまり注意深く”内容”を聞いているわけではありません。
私は「うんうん」と頷くフリをしましたが、内容はほとんどスルーしてて、
仕草や表情ばかりを見ていましたね(^^;

みんな練習の成果なのか?「優等生的な」回答ばかりなんですが、
心の中では「ホント?(笑)」「ウソやろ(;’∀’)」とか思っています。

なぜそんな目で見るのでしょう?

本心は仕草や姿勢に現れる

面接は誰もが緊張する場面。
もちろん面接官だって下手なこと言っちゃいけないわけで、それなりに緊張しています。

私は面接で見るのは仕草や表情、さらに姿勢です。

一番見るのは、視線と手先・足先ですね。
緊張やウソは、ここを見ればわかります。
特に面接は予め用意してきた台本を言うだけでは、それがすぐにわかります。
手や足が落ち着かず、目線も定まらない人は、大抵思ってもみないことを言ってる場合が多いもの。

入学後「あんなのウソに決まってる」と言う生徒がたくさんいるのでよくわかります(-_-;)

反対に、真っ直ぐこちらを向き、無駄な動きなくハキハキ堂々と答える子には好印象を覚えます。

ま、それほど練習してきたのかもしれませんが、思わず高得点をつけてしまいますね(^^;

面接の採点ってどうしてるの?

面接は1室で受験生全員とする場合と、多くの教室で同時並行する場合があります。

1室でするケースは、4~5人のグループ面接を何回転も行います。
面接官はクタクタになりますが、評価基準が統一しやすいというメリットもあります。
何室かで同時並行の場合は、部屋ごとの評価基準が変わらないよう、細心の注意を払います。

採点は「可もなく不可もなく=〇点」と決め、ほとんどはここに収まるようにします。
面接後、面接官全員で採点結果を確認し合い、大きく差がある時は、その中間を点数にします。
前日から何度もリハーサルを行って、面接官全員で評価基準を統一して本番に臨むんですよ。

私が過去に経験した面接は、面接官が3人。
発問者が真ん中に座り、一人はタイムキーパー、もう一人は入退室の誘導。

廊下や控室にも教員が配置され、案内や誘導、面接の終わった受験生と、これからの受験生が顔を合わせないよう細心の注意をして誘導します。

面接のトラブル

…と、これくらい厳重に行われる面接でも、小さなトラブル?は何度か経験しました。

目覚まし時計少年

私史上最も大変だった面接。
今から25年ほど昔の話です。

面接室に入ってきた小柄な少年は、見るからに緊張してて、髪を7:3にピシ―ッと分けた独特の風貌。

面接が始まっても石のようにガッチガチで、、、

「ちょっと緊張しすぎちゃう??」
と心配になるほどの少年。

面接も中盤に入ったある質問で、
「今朝は自分で起きましたか? それとも誰かに起こしてもらいましたか?」
というのがあって、緊張のピークに達した少年は、

は、はは、は、はい、、、きょきょ今日は、め、まし時計に起こしてもらいましたー!」

って目覚まし時計をお母さんのように答えたんですね(;’∀’)

 お母さん?

その直後一瞬シ~~ンとなりましたが、
突然私は笑いがこみあげてきて、、、
「笑ったらあかん、、、あかん、、、
と下を向いて必死!で堪えようとしたのですが、
2~3秒後、隣の先生が、

「ブハ――!!」

と吹き出しちゃって、、、ヾ(≧▽≦)ノ

その瞬間、面接官3人は、堪えてた笑いが止まらない(;’∀’)

ポカーンとする受験生を前に
「ちょっと待って、、、ちょっと待って、、、」
と言いながら、汗だくになって笑い続けちゃいました(;’∀’)

30秒ほどで何とか落ち着いて、面接は続けましたが、
受験生の退室後、面接官3人は教室の窓を開けて、

涙ボロボロ流しながら外に向かって
ゲラゲラゲラ~~
ヾ(≧▽≦)ノ
と大爆笑しちゃいました(;’∀’)

廊下では次の受験生が待ってるのに、
入室の指示ができなくて、、、
廊下監督から
「どうしたんですか? 何かあったんですか?」
と聞かれても、答えるに答えられなくて、、、

その後平常心を取り戻すのにどれだけ時間がかかったか、、、

今も思い出すたび涙止まらんくらい笑っちゃう面接での大事件です(;´∀`)

ハンドクリーム女子

これも緊張のピークに達した女子の受験生。

その年、私は廊下監督で、
控室から数人ずつ廊下に出して、面接室の指示で部屋に送る役割でした。

控室から出て、廊下の一角に置いた椅子に着席して待たせるのですが、
受験生の一人がいきなりカバンを開けて、中からハンドクリーム?を取り出しました。

「?」と思ったのもつかの間、
彼女はそれを手のひらにドボドボドボ~と出して、これを顔面に塗り始めたんですね(;’∀’)
しかもポチャポチャと音がするほど大量に!

周りの受験生もドン引きですが、
私も突然の行動に「えーー!?」ってなりましてね、、、

ホントはダメなんだけど、思わず近くのトイレからトイレットペーパーを取りに行って、
「これで顔を拭きなさい」
と言って渡してしまいました。
入試は公平が原則なので、突発事項には校長か教育委員会の指示を待つ、というルールがあるんですが、現実そんなヒマはありませんでしたね(;’∀’)

入試後、誰からも「そんなことがあるはずない」と信じてもらえない事件なんですが、ホントに経験した信じられないトラブルです(;’∀’)

落とす面接と合格させる面接

さて話題を真面目な話に戻しましょう。

ここまで書いてきたのは、私が面接官をした高校入試の話です。
高校入試は基本合格を前提としますから、面接は公平に、必要以上に難しくしません。

しかし就職や大学入試になると、落とす口実づくりのために面接をするところもあります。

面接なんて事前に練習しているはずですから、ありきたりの質問なら、優等生的な回答が期待できるんですね。
そんなホントかウソかわからない優等生的な回答で、面接官が「おー!」と思うわけはありません。

そういう時は、わざと「突拍子もない質問」をぶつけることで受験者の「素」を見ようとすることもあるんですね。
例えば、

「いま宇宙人が目の前に現れたら、あなたはどう対応しますか?」

なんて意地悪な質問が来たりします。

こんな質問は誰も練習してこないので、
その反応で、その人の「素」がわかるんですね。

予想外の質問にテンパってオロオロするか?
冷静に対応できるか?

そんな姿勢を企業なんかは見ることもあるそうです。
これが「落とすための面接」です。

ま、これは極端な例かもしれませんが、
みなさんが思う以上に、面接は人がよく見える場なんですね。

ホント怖いですよ。

これから面接を控えてるみなさんは、そんな現実があることも理解して、
しっかりと練習をして本番に臨みましょう。

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まとめ_面接で好印象を残すには

何年も面接官をした経験から、
面接で好印象を覚えるのは、次のような人です。

  • 清潔感がある
  • 姿勢が美しい
  • 表情が明るい(口角がやや上がった感じ)
  • 声がハキハキ、聞き取りやすいボリュームと早さと間の取り方
  • 視線が定まっている
  • 手足が無駄に動かない
  • 回答に自分らしさがある(その人でしか言えないという内容)
  • 入学(就職)後のイメージをはっきり持っていて意欲が感じられる

特に中高生は、そんなこと頭ではわかっても本番では必要以上に緊張してしまい、実力が出し切れないものです。

それを克服するには「場数を踏む」のが一番なんですが、人生これからの中高生にそれはできませんね。

ではどうすればよいか?

中高生のみなさんに大切なのは「気持ちの持ち方」ひとつです。

  • 他の受験生も同じく緊張しているはず
  • 自分は必ず合格する自信がある、大丈夫だ
  • この経験が自分を成長させてくれるはず
  • 面接(という滅多にない機会)を楽しもう

こんな風に自分に言い聞かせて、落ち着いて当日に臨みましょう。
そして先生や友だち、家族の協力をいただき、しっかりと練習を積んでこの関門を乗り越えましょう。

がんばってくださいね!

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではでは、、、また次回

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