【浪人】をする意義とは_した方がいい人・しない方がいい人

進路
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いつもご覧いただき、ありがとうございます。

共通テストお疲れさまでした。
自己採点の結果を見て、これから二次の出願だという時期に、
「この話題はねぇだろーよ」と反感を買いそうなテーマですが、
今日は浪人について書きます。

もちろん浪人はしたくてする人は誰もいません。
受験生なら全員現役合格したいと思っているし、
1年間予備校に通いながら、翌年合格の保障もない中で強い気持ちを維持し続けるのは容易ではありませんからね。

ですが、浪人して遅れる1年分の成長は、後々に大きな差となって、人生に影響することもあります。

しかし私は多くの生徒を見て「浪人してもよいタイプ」と「ダメなタイプ」がいると思っています。

今日の記事は、私個人の経験から述べる「感想」みたいな内容になりますが、
浪人を視野に入れている人には特に読んでほしい記事です。

浪人をして人生開けることはありますし、それが無駄な一年でなかったと思えれば、一度きりの経験を有意義な時間に変えることができるのです。

自身のよりよい進路のために読んでいただけるとうれしいです。

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できれば現役で合格したい

大学全入時代というけれど…

大学進学を目指す高校生にとって、受験は高校入試以上の高いハードルです。
人気校では今も不合格者数が圧倒的に多いし、受験料何十万払って全滅も珍しくはありません。

一時は入学定員厳格化(1.1倍ルール)の影響もありましたが、これが緩和される今後は、より大学の二極化が進むのは必至です。

しかし今は選ばなければどこかに入れる時代。
受験料も最低限で済むし、楽に現役合格が可能なんですね。

…とはいえ「入れればどこでもいいよ」とは口が裂けても言えません。

大学も高校と同様、偏差値による「輪切り」ですから、Fラン大学にはそれなりの学力層の学生が集まります。
入学後は小中学校の復習的な授業を行う大学だって現実にあるんですが、4年間に何百万円もの学費を払って義務教育の学び直しから始めるなんて、どうかな~?(-_-;)って思います。

そもそも大学とは、高等教育と研究をするための機関ですから、学生にはそれに耐える学力を有することは大前提です。
だから言い方悪くて申し訳ありませんが、個人的にはもう少し大学は淘汰されるべきだと考えます。
それが無理なら、大学の入学資格を「高卒」だけとせず、共通テスト○点以上や英検やTOEIC等の基準化を作ればいいと思います。
そこに届かない人は、浪人しながら「資格」を得るか、専門学校や短大に入って「資格」を取ってから四大に編入するという仕組みを作ってもいい、というのが私の考えです。

話がずれてしまいました(^^;

受験は第1志望に合格するのがベストなんですが、それが叶わなかった時、滑り止めに行くか?浪人生活を選ぶか?は難しい選択です。

あなたが浪人してもいいのなら、併願校は増やさない方がいいし、絶対に現役で進学したいのなら、許せる範囲をどこまでにするかを検討しましょう。
決して「現役で早く決めたい」だけで自分を安売りすることのないように、よく考えて結論を出しましょう。

予備校も大学も学費は変わらない

国公立大学前期の合格発表は3月10日までに行われますが、この時期に予備校から入学案内が多数届きます。
なんだか不合格を前提にした案内みたいで気分を害しますが、予備校としては少しでも早く受講生を囲い込みたいのでしょう。

予備校は受講する教科やコースを自分で選択するので一概には言えませんが、1年間フル受講すれば、大学の学費とほぼ同じくらいの額になるんですね。

つまり浪人すると、学費も1年分余計にかかってしまう、ということになりますが、それでも浪人はした方がいい場合と、しない方がいい場合とがあります。

以下、それぞれのケースで考えてみましょう。

浪人しない方がいいケース

第1志望にこだわらない人は浪人しない方がよい

浪人して通う予備校には、単位や進級という制約がないので、中にはそれだけの受講料をごみ箱に捨てるような浪人生活になる人も珍しくありません。

浪人の1年間は短いようで長く、その期間を受験勉強に捧げる「覚悟」がない人に浪人は勧められません。

そんな受験勉強に捧げる覚悟は、第1志望校への執着で決まります。
今一度あなたの志望理由を考えてみてください。

  • 偏差値や大学名だけで志望校を決めていませんか?
  • 親や先生の助言だけで志望校を決めていませんか?
  • 模試の判定や自己採点だけを根拠に志望校を決めていませんか?
  • 親や先生に受験を反対されたら、志望校の出願を諦めますか?

…といった質問に「はい」と返答する人は、浪人しない方がいいと思います。

1年間の受験勉強に自信がない時

ただでさえ辛かった受験勉強をもう1年続ける自信が無ければ、浪人はお勧めしません。

浪人は、その時間と苦労に変えても行きたい大学がある場合にした方がいいもの。
それ以上に「現役」にこだわるなら、併願校を幅広く受けて、どこに合格しても進学する意思が必要です。
もちろん現役にこだわった自分に後悔することがあるかもしれませんが、それも織り込み済みで決めてくださいね。

過去記事にも書きましたが、人は「できない理由」や「できなかった言い訳」を考える天才です。
受験勉強をなんだかんだと理由をつけてサボってしまいそうな人は、よく考えてください。

(参考) 浪人生が羨ましく見える珍現象

もう一つ、浪人生と現役生に見られる不思議な現象をご紹介しましょう。

高校時代は「絶対に現役で合格したい」と思うのが常ですが、いざ結果が出て、現役生は夢の楽しいキャンパスライフを送るか、と思えば、意外にそうでもないそうです。

大学合格がゴールとなってモチベーションが下がってしまい、やる気が出ずにダラダラ、チャラチャラに走る大学生にとって、翌年の合格を目指して必死でがんばっている同級生の姿勢がとても羨ましく映ることがあるそうです。

もちろん浪人生だって、現役生が楽しそうに大学生活を送る様子を羨ましく感じながら、自分に鞭打って受験勉強に勤しむんですね。

つまりお互いに「ないものねだり」をしてるだけなんですが、こう考えると必ずしも浪人がダメだとは言えないのです。

これは「その立場に立つと強く感じることがある」と卒業生から聞いたことがあります。
浪人の可否を考える際の参考にしてくださいね。

保護者の反対が強い時

時には保護者が浪人を許さないケースもあります。
保護者が反対する理由は、

  • 子どもの性格上浪人しても伸びないと思っている
  • 世間体を気にしている
  • 学費の捻出に不安がある

といった理由が多いようです。
浪人するしないにかかわらず保護者が浪人を反対する時は、しっかりと話し合って本音を聞いておくことをお勧めします。

保護者の反対が強くても行きたい大学があるなら、まずは「姿勢」でその反対を覆してみてください。
「姿勢」とはもちろん受験勉強に向かうあなたの姿です。

それをする覚悟が無ければ、浪人なんてしない方がいいと思います。

浪人したほうがよいケース

第1志望に拘りたい時

第1志望に執着する人は、浪人することをお勧めします。
もちろん、自分の意志だけで浪人は決められませんから、
保護者とよく話し合って、自分の気持ちを伝えてください。
そして、

人生、やった後悔よりも「やらなかった後悔」の方が何倍も大きい

ことを胸に刻み込んで浪人生活に入ってください。

だから第1志望に拘る人は自分を納得させるためにも、まず周囲を納得させてから、自分の目指す道を突き進んでほしいと思います。

受験勉強にやり残しがあると感じる時

現役時代の受験勉強が「不完全燃焼」だと感じる人は、浪人をして伸びる可能性があります。

ただしこれまで何度も書いたように「それなりの覚悟がある」条件付きです。

私が担任した生徒で、高校時代謹慎食らったり、成績も伸びなかった生徒が、浪人を経て同志社大学に合格しました。
合格後報告に来てくれた時、目を白黒させている私に彼が放った言葉は、
「先生、俺だってやればできるんだよ!」
でした。
もちろん不完全燃焼だった高校時代を後悔して、それなりの覚悟を胸に1年間予備校に通った成果が花開いた結果です。

仮面浪人はお勧めしない

これは個人的な感想ですが、大学に通いながら翌年の受験を目指す仮面浪人はお勧めしません。

仮面浪人は浪人生+大学生を両立する分、どちらに転んでも「行き場」を失わないメリットはありますが、
一方で、どちらも中途半端になってしまうデメリットもあると思います。
特に楽しいキャンパスライフを送る大学生に混ざって、一人厳しい浪人生活を兼ねる生活は、環境的にも相応しくありません。
それならきっぱりと浪人を選択し、ピンと張りつめた予備校の自習室に身を置く方が効果的だと思うからです。

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まとめ

はじめにも書いたように、浪人はしたくてする人はいません。
1年間は長いし、それで合格は保障されませんから、不安も大きいですね。

しかし、浪人を経験した人は「それなりの強さ」を持っています。
私の同級にも教え子にも、これは共通して感じることです。

人生90年に迫る今日、1年間の寄り道なんて長い目で見たらなんてことありません。

私は浪人を悩む生徒に、
「周りの先生の誰が現役で、誰が浪人かなんてわからないでしょ」
と問いかけていました。

これは長い人生で現役進学が大きなアドバンテージにならないことを意味します。
浪人は時間も学費も要りますが、その分得られることもあるんですね。
それは「生きる力」であり、さらに「人生の大逆転」を経験すること。
「努力は裏切らない」ことや「継続は力」を実体験すること。

だから現役が全てではないことを少しは頭の片隅に置いて、みなさんが適切な進路選択をしてくれることをお祈りしております。

今は目前に迫った私立の一般や、国公立の二次に向けた対応で、忙しい毎日だと思います。
力を出し切って結果を待ちましょう。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではでは、、、また次回、、、

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