【奉仕の精神】_見返りを求めない「利他心」を養おう

人間関係
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いつもご覧いただき、ありがとうございます。

今日のテーマは「奉仕の心」利他りた心ともいいます)
人間関係はGive&Takeが基本ですが、私たちは知らないうちに人に与え・与えられる日常を過ごしています。
身近なところでは、毎日ご飯を作ってもらって暖かい部屋で過ごせる生活も、家族のおかげ。
学校に行けば、自分用の座席やロッカーが用意されて、時間になったら先生が来て授業が受けられるのも、すべて誰かが支えてくれているおかげ。
休み時間や放課後には、自分を必要としてくれる友人たちと楽しい時間が過ごせるのも、自分が何かを与え、また与えられるからこそ続く関係です。

しかし人に親切にする気持ちは、誰もが持ち合わせても、
全ての人が円滑な人間関係を築けているわけではありません。

それは何故か?ということと、
どうすれば充実の生き方ができるのか?
というのが、今日のテーマになります。

今日の結論を先に言えば、
それは見返りを求めない奉仕(利他)の精神を持っているかどうか?ということになりますが、
「見返りを求めない奉仕の精神なんてあるの?」
と疑問に思われたみなさんには特に読んでほしい記事です。
また(一部例外もありますが)高校生からできるボランティアも紹介するので、参考にしていただければ幸いです。

さて、高校生は勉強と部活動が主な仕事です。
これらは高校時代にしかできないことだからです。
しかし勉強も部活動も”自分への見返り”を求めてするものです。
まさか勉強を「他人を喜ばせるため」だけ・・にする人はいませんよね。
だからこんな記事も過去には書きました。

あなたは掃除の時間以外・・に、教室や廊下に落ちているゴミを拾ったことはありますか?
ゴミ拾いは自分だけのためにすることではありません。
美しい環境を全員で共有するために行う利他心がないとできないことです。
「汚いのはイヤ」とか「誰かが拾うだろう」
「掃除当番がするからいいや」
と思わず、自分の手を伸ばしてゴミを拾う精神を忘れてはいけない、と私自身は自戒することしばしばです。

今日は自分への見返りを求めない、そんな奉仕精神の大切さについて語ろうと思います。
最後まで読んでいただけるとうれしいです。

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貫雪の著作はこちらからご覧ください

人は誰かの役に立った時に生きがいを感じる生き物

これは不思議な現象ですが、人は他人を喜ばせると自分も充実した気持ちになる、ということが様々な面から証明されています。

電車でお年寄りに席を譲り、感謝されたことはありませんか?
そんな時に、
「損した」
という感覚になる人は普通いません。
他人に施したことで「感謝」を示された自分自身が充実の気持ちになるんですね。

奉仕の精神(利他心)とは

以下はPanasonicを創業した松下幸之助の言葉です。

 やっぱり奉仕の心を忘れたらいけない。われわれはお互いに奉仕しあっているんや。ぼくは諸君に奉仕している。諸君もまたぼくに奉仕をしないといかんな。お互いに仕えるということやな。仕えあうということが非常に大事や。これを忘れたらいけない。その心持ちがなかったらあかんで。そういうものがお互いの絆をつなぐわけや。それが人間の一つの姿や。そういうことがわからないと、具合悪いな。

傍線は貫雪 引用元:『リーダーになる人に知っておいてほしいこと』(1980)

↑これは企業内での奉仕精神を語った言葉ですが、企業では、仕事して会社や社会のために働いても、給料という見返りを求めるために仕事をするんですね。

しかしここでいう「奉仕」とは、会社の売り上げや自分の給料に反映するものではなく、
「気持ちよく仕事をするため」
の潤滑剤の精神。

ただ単に時間通り・言われた通りに働き、給料をもらうためだけの仕事では、気持ちよく仕事をしたことにはなりません。

学校だって同じ。
あいさつや返事をしっかりしなさい、と言われるのは、これに当たります。
もちろん先生だって、決められた授業だけやっていればいいわけではありませんからね。
気持ちよくあいさつしてくれ、うまく行かなくても頑張っている生徒たちを、何とか導いてやりたいと思いますし、その結果、生徒からの「ありがとう」で救われる瞬間が何度もあります。

お互いそういう気持ちを持つことで、教師も生徒も円滑な学校生活を送ることが可能になるのですね。

ボランティアにチャレンジしてみよう

そこで今日お勧めするのは、ボランティアです。
ボランティアなんて気恥ずかしくてできない、という人にも、できることはたくさんあります。

また総合選抜型入試ではボランティア歴を自分の強みにできるところもありますし、自己PR文など書く際にも有利にもなりますが、何よりも「誰かの役に立っている」という自分の存在価値や生きがいを感じる機会になるので、できることがあれば検討してみてくださいね。

献血

高校生が気軽にできるボランティアのひとつに「献血」があります。
私の勤務校でも、卒業式前に学校に献血車が来て、多くの生徒がしていました。
献血は自分の知らない誰かの命を救う行為です。

街角の献血車や献血ルームに足を運んでみましょう。
ただ献血には年齢や体重等に条件があります。
以下をよく確認して、無理のない範囲で行ってください。

引用元:日本赤十字社ホームページより引用

寄付・募金

コンビニのレジ横に小さな募金箱が置いてあるのを知っていますか?
たとえ少額でも、たまにでも、誰かのために募金ができるといいですね。

募金といえば「赤い羽根共同募金」が有名です。
10月になると、担任は募金箱と羽根を持ってクラスで募金を募ります。
ホームルームでドラえもんの描かれた募金箱を回しますが、
集団心理??
誰かが入れるとみんな入れてくれるんですが、数人スルーすると、あまり入らないんですね(;’∀’)
気持ちはあっても気恥ずかしいのかな??

あと街頭でよく見かけるのが「あしなが育英会」の募金活動です。
あしなが育英会は、事故等で親を亡くしたりした若者を支援する活動を展開し、駅前で募金活動をしています。
私も生徒会担当時に、生徒とともに参加したことがあります。

募金することが難しくても、募金を募る活動はできますよね。
関心のある人は、生徒会担当の先生に問い合わせてくださいね。

赤い羽根共同募金
あしなが育英会
あしなが育英会は、遺児への奨学金の貸し出しによる経済的な援助や「レインボーハウス」での活動、短期ケアプログラムの「つどい」などの「心のケア」をしています。その運営は、個人の方々のご寄付を中心にしています。事業内容と収支報告をご支援者に公開し...

災害復旧ボランティア

東日本大震災(2011)から間もなく12年です。
今高校生のみなさんには、ぼんやりした記憶しかないと思いますが、とにかく現実とは思えない自然の驚異に衝撃ばかりでした。

また連日の報道では、被害の大きさとともに、災害復興に尽力する多くのボランティアの姿も印象的でした。
みなさん、それぞれの家庭や仕事等があるはずなのに、全くのボランティアで汗を流す人の映像を見て、深く感動したのを今もよく覚えています。

さらに震災復興ボランティアのニュースを見て感心したのは「若い人たちがとても多かった」ことです。
震災が起こったのは3月でしたから、大学が春休み中だということも理由なんでしょうけど、
バイトでもしてりゃいくらかの収入になるのものを、まだ雪の舞う東北で無償のボランティアに汗を流す人たちを心からリスペクトする思いでした。

もちろん災害復旧ボランティアは、地震だけではなく、豪雨災害や豪雪地への雪下ろしなど、探せばいくらでもあります。
ただし無条件に参加すればいいものではなく、以下の諸注意を守れる方の参加が推奨されています。
参加の際はよく検討してくださいね。

1,災害ボランティア活動は、ボランティア本人の自発的な意志と責任により被災地での活動に参加・行動することが基本です。

2,まずは、自分自身で被災地の情報を収集し、現地に行くか、行かないかを判断することです。家族の理解も大切です。その際には、現地に設置されている災害ボランティアセンターのホームページやフェイスブック、ツィッター等を参照し、ボランティア活動への参加方法や注意点について必ず確認してください。災害ボランティアセンターに関する情報は、本会のホームページでもお知らせしています。

3,被災地での活動は、危険がともなうことや重労働となる場合があります。安全や健康についてボランティアが自分自身で管理することであることを理解したうえで参加してください。体調が悪ければ、参加を中止することが肝心です。

4,被災地で活動する際の宿所は、ボランティア自身が事前に被災地の状況を確認し、手配してください。水、食料、その他身の回りのものについてもボランティア自身が事前に用意し、携行のうえ被災地でのボランティア活動を開始してください。

5,被災地に知人などのつてがない場合は、必ず災害ボランティアセンターを訪れ、ボランティア活動の登録を行ってください。

6,被災地における緊急連絡先・連絡網を必ず確認するとともに、地理や気候等周辺環境を把握したうえで活動してください。

7,被災地では、被災した方々の気持ちやプライバシーに十分配慮し、マナーある行動と言葉づかいでボランティア活動に参加してください。

8,被災地では、災害ボランティアセンターやボランティアコーディネーター等、現地の受け入れ機関の指示に従って活動してください。単独行動はできるだけ避けてください。組織的に活動することで、より大きな力となることができます。

9,自分にできる範囲の活動を行ってください。休憩を心がけましょう。無理な活動は、思わぬ事故につながり、かえって被災地の人々の負担となってしまいます。

10,備えとして、ボランティア活動保険に加入しましょう。その際、極力出発地で加入手続きを行い、被災地に負担をかけないよう配慮しましょう。

引用元:全国社会福祉協議会HP「災害ボランティアをお考えの方へ」より引用
ボランティアのみなさんへ
2023年3月27日更新

青年海外協力隊

世界各地の途上国に派遣される人的貢献として有名なのが、国際協力機構(通称:JICA)が運営する青年海外協力隊です。

青年といっても、20~69歳までの有志で、単身赴任、期間は1か月~2年間までさまざま。
英検3級程度の語学力と健康面、さらに説明会に参加する…等の条件はあります。

だから現在高校生のみなさんが「今すぐ」参加できるものではありませんが、具体的にどんな活動をするか?大学在学中の扱いは?帰国後はどうなる?…など、調べられることはたくさんありますね。

関心のある人は、JICAホームページ等で今から予習をしておくことをお勧めします。

JICA - 国際協力機構
JICA海外協力隊
私たちは、日本と開発途上国の人々をむすぶ架け橋として、互いの知識や経験を活かした協力をすすめ、平和で豊かな世界の実現をめざします。

身近なところでできること

…とはいっても、災害派遣や青年海外協力隊など「とてもとても…」という人にだって、できることはたくさんあります。

次は身近なところで、誰でもできることをお伝えしましょう。

障がい者やお年寄りなど弱い立場の人々を守る

身の回りにいる「社会的弱者」と呼ばれる人にどう接するか?
社会的弱者とは、子ども、妊婦、障がい者、お年寄りなど、社会的に守るべき立場にある人のこと。
電車で席を譲るなど、直接的に何かできなくても、そんな人たちの立場を思いやるだけでも十分です。
スヤスヤ寝てる赤ちゃんの横で”静かにできる”という配慮だって実は十分な貢献だと思います。

また社会的弱者ではありませんが、客という(強い)立場で(弱い立場の)店員に偉そうな振る舞いをするような行為も、慎むようにしたいものです。

聞き上手

これは自戒も含めての話ですが、私自身も「聞き上手」に徹する人でありたいと常に思います。
特に先生って、、、何か言いたくなる性分なんですね(;´∀`)

特に介護施設のボランティアに行くとよくわかりますが、人は自分の話を聞いてくれる人に安心感と好感を覚えるものです。

特に人が弱い立場に立っている時には、その人の話をよく聞いてあげることが力になります。
以下、私が不登校生徒の聞き役に徹した過去記事もご覧ください。

笑顔

笑顔はいつでもできる最も手軽な奉仕です。

「おはよう」と声をかけて、
笑顔で返してくれるのと、ブスッと「おはよー」と返ってくるのとは、印象が大きく変わります。

私自身は自覚してたわけではありませんが、
ある日生徒から、
「先生っていつも笑ってるね」
と声をかけられてビックリしたことがあります。
「え!? いつもいつもヘラヘラしてるわけじゃないよ」
と返してしまいましたが、今思えば褒めてくれてたのかな??
素直に「ありがとうね」と笑顔で返すべきでしたね(^^;

とにかく笑顔は周りを幸せにする効果があります。
努めて忘れないようにしたいものです。

掃除

生徒の机上や引き出し、ロッカー、マジぐっちゃぐちゃから綺麗に整ったものまで、とにかく個人差が出ますね(^^;

それに比例して掃除をきちんとする子と、とにかくサボろうとする子が両極化します。
掃除をちゃんとやったからって成績が上がるわけではありませんが、私は身の回りをきちんと整えることに労を惜しまないその利他心を美しいと感じます。

反対に化粧などで自分を着飾ることには必死でも、そのために使ったトイレの洗面は、その髪で詰まり放置された状況を見て悲しくなることもしばしばでした。

学校生活で生徒に掃除を課すのは、日本とあと少しの国にしかない制度だと聞いたことがありますが、こればかりは多数に合わせることなく、我が国特有の文化として継承していきたいと願っています。

以下、関連記事もご覧いただけるとうれしいです。

奉仕に「見返り」を求めてはいけない

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
今回のテーマは「奉仕の心」「利他心」ですが、ほとんどの人が持ち合わせているこんな親切心は、必ずしも円滑な人間関係に寄与するわけではありません。

この差は「見返り」を求めているかどうかで決まります。

例えば「進学に有利だから」という理由で生徒会長に立候補するようなもので、
これでは進学には有利となっても、生徒からの信頼は絶対に得られませんよね。

私が過去に担当した会長にも、正直言ってそんなタイプもおりましたけど、
「このままで終わらせてたまるか!」
と、私自身が会長をコキ使いました(^^;

コキ使ったのは雑用ではなく、ひたすら責任感を持たせることに徹してです。
常に「どう思う?」と聞き、常に「みんなの意見をまとめろ」と言い、常に「自分から動け」と命じました。
そうしてると、最初は不純な動機で会長になったものの、少しずつ責任感が出てきて、それを感じた周りも、会長についていくようになるんですね。

見返りを求めなくなると、その人にとって大切な何かが返ってくるような気がします。

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まとめ_必ず誰かが見ているもの

最後に、
見返りは誰かの目を意識してすることもありますが、
一度そんな人の目を完全に忘れて誰かのために奉仕する経験をしてみてください。

前半にご紹介したボランティアは見返りを求めない代表的なものですが、
周りは変わらなくても、自分の意識は確実に変わります。

いや、誰も見ていないと思われる些細な利他心だって、実際は誰かが見ているものです。

例えば、
毎日自宅玄関の靴を揃える
とか、
洗濯物を表向けにして出す
とか、
お弁当箱を洗って帰る
…という小さなことでも、必ずお母さんにはわかるでしょう。

また、
人の悪口を言わない
とか、
いつも笑顔
とか、
聞き上手
…ということは、直接的にアピールしなくても、周りには伝わっているはずです。

たとえ誰が見ていなくても「最終的にはお天道様が見てる」と考えて、私たちは「誰かを救える一人」でありたいものですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではでは、、、また次回、、、

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