【謹慎】問題行動を起こしたらどうなる?_謹慎は深い反省と更生の機会

学校生活
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今日のテーマは「謹慎」
謹慎はタバコや万引きなど、高校生が問題行動を起こした時に命じられる懲戒処分のこと。
ほとんどの高校生には縁のない話ですが、謹慎になったらどうなるのか?
今日は私が過去に勤務した学校のスタイルをご紹介します。

もちろん謹慎のスタイルは学校により様々で、決まったマニュアルがあるわけではありません。
私も過去に生徒指導主任として、生徒の問題行動と直面してきた経験があります。
またクラス担任として、生徒や保護者を支える立場で関わることも幾度となく経験しました。

生徒が謹慎になると、1対1の関係で、生徒の成育歴や家庭環境にも首を突っ込むことがあります。
問題行動の根が、

家庭にあるもの
本人の問題によるもの
人間関係によるもの

など多様なケースから、考察を加えていきます。
最後まで読んでいただけると、うれしいです。
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謹慎

問題行動とは

高校で懲戒の対象となる問題行動は、
法律か校則に違反したものと、人として許されないこと(マナー違反など)です。

私が勤務した学校で
例えば「自転車の二人乗り」は道路交通法違反ですから、
指導対象になります。
初めての違反なら生徒指導による厳重注意です。

また「無断アルバイト」は、校則違反なので、これも指導対象です。
初めての違反なら学年主任から厳重注意の上、バイトを辞めてもらいます。

深夜俳諧で補導された時は「校長訓戒」です。
校長訓戒とは、保護者と本人が校長室で直々に指導を受けること。
通常放課後に行うので、授業の出欠には影響しません。

道を広がって歩く生徒にクレームの電話が入ることもあります。
こんな時は口頭注意ですね。

謹慎の対象となる主な問題行動は、
タバコ、バイク、飲酒、パチンコ、万引き、窃盗、カンニング(考査不正行為)、不正乗車、無断免許取得、器物破損、いじめ、暴言、暴行…

珍しいケースでは「占有離脱物横領」なんてのもありました。
落ちてた財布を拾ったもののこれを届け出ず、自分のものにした時などに適用されます。

謹慎と停学の違い

よく混同されやすいので、謹慎と停学の違いについて書きますね。

私の知る限り現状「停学」処分はほとんどありません。
停学は、学校長が命じる「出席停止命令」のこと。
インフルエンザなどに罹患して、医者から出席停止を命じられるのと同様に、
指導要録や調査書という学籍の記録には、その理由を記すことが義務付けられているものです。
停学は学校長が命じる出席停止なので、欠席や欠課のカウントには含まれません。

一方「謹慎」は学校長が命じる「反省の機会」です。
授業の代わりに自宅で反省をする機会なのです。
よく似ていますが、謹慎は授業が欠課扱い(学校による)となり、学籍にはその理由を残さない、という違いがあります。

つまり謹慎と停学の違いは、その事実が学籍に残るか否かの差であり、現在停学処分がほとんど行われないのは、進路等で生徒が不利になる記載をなるべく残さないためでもあるのです。

問題行動が発覚したら…

問題行動は、様々な形で学校に知れます。
現行犯の場合もあれば、警察からの連絡でわかることもあります。

学校と警察は連絡制度があって、補導された時は警察から情報が入るシステムになっているのです。

たまに匿名の電話で「お宅の高校生が公園でタバコを吸ってます」と通報される時もあり、そんな時は授業の空いてる先生で確認に行くこともありますが、中には虚偽の通報もあるので、内容によって動くかどうか?は「秘密のマニュアル」を定めているんですよ(;’∀’)

問題行動が発覚した後の流れは次のようなものです。

事情聴取

該当生徒を別室に入れて事情を聞きます。
生徒が複数人いる時は口裏を合わせないよう、一人一人別々の部屋で事情を聞きます。
正直に言わない生徒もいるので、長期戦になることもしばしば…
さらに通報から発覚した時は、特に慎重に話を聞きます。通報がウソの場合もあるからです。
この場合はまず通報者から細かく話を聞いて真偽を確認し、通報者が逆恨みなどの被害に遭わないよう配慮する必要もあるのです。

複数人が関係する時は、全員の話が合うまで話を聞くこともあります。

事情を聞いたら、これを顛末書に書いてもらいます。
顛末書が書けたら、さらに曖昧な部分を聞き取って加筆し、保護者や校長が目にする資料となるのです。

保護者に連絡して迎えに来てもらう

聞き取りが終わったら、保護者に迎えに来てもらいます。
保護者には電話で詳しいことは言いません。
中にはかなり動揺する方もいるし、正確に伝わらないこともあるからです。

学校で本人と保護者を前に状況を説明します。
ほとんどの保護者は平身低頭ですが、中にはゴネる保護者もいますね(;’∀’)

うちの子は悪くない
謹慎なんて重すぎる
先生の対応が悪い
…など

処分が出るまで自宅待機を命じ帰ってもらいますが、
スマホは学校で預かります。
外部との連絡は取れないようにするためですが、
ここでも保護者が大暴れすることがあります(-_-;)

今はパソコンでもLINEができる
私が預かる
預かり中に何かあったら責任をとれるのか
預かり中のスマホ代を払え

…など(;’∀’)

あんたがそんなだから子どもがこんなに育つんだよ!

と私は心の叫び全開でしたねwww

会議

自宅に帰っていただいた後、会議を2回開きます。

最初は懲戒委員会。
ここは関係の先生で懲戒の原案を話し合います。
状況報告や担任の思い、生徒の状況、過去の指導事例などを踏まえ原案ができるまで続きます。

次は全員の先生が参加する職員会議です。
ここでも状況報告ができる範囲で報告され、原案を審議し、これが可決されると次は申し渡しです。

申し渡し

謹慎の申し渡しは、生徒、保護者、担任、生徒指導担当が立ち会って校長が行います。
校長が訓話し、謹慎日数を申し渡し。
「…以上により、〇月〇日から△月△日まで□日間の家庭謹慎を命じます」
っていうかんじ。

その後、教室に残る教科書類と、謹慎期間中の課題を持って帰宅してもらいます。

自宅謹慎

謹慎は原則家庭謹慎です。
謹慎中は保護者が自宅で子どもの監督することを求めます。

もちろん共働きの家庭ではそれができない、と保護者が大暴れすることも…(;’∀’)

謹慎課題は、学校によって様々です。
反省文は毎日。
授業に遅れないよう、担任や副担任、学年主任がプリントや課題を持って家庭訪問します。
期間中は大量の課題を与え、自宅でのんびりできないようにします。

家庭訪問は原則毎日。アポなしで伺います。

謹慎期間中は、学校は出席扱い、授業は欠課扱いでしたが、これも学校によって扱いに差があるかもしれません。
謹慎は「罰」ではなく、校長が命じる「指導」の意味合いが強いので、この扱いをしているんですね。もちろん学籍の記録にも残らないように配慮するのはそのためです。

しかし近年は、窃盗や度を越した暴力は警察に通報することも増えました。
窃盗は生徒以外が犯人の可能性だってあるし、こっちが毅然とした態度をとることで、より効果的な場合もあるからです。

解除

謹慎日数が明けた翌朝に課題を確認し、校長が解除します。
解除後にスマホを返却すると、生徒は一目散に電源を入れて、中を確認します。
大体LINEの通知が最低数百件は来てますねwww(^-^;

問題行動を繰り返したら?

短期間に問題行動が、2度3度…と続くと、謹慎期間が延びたり、時には進路変更を勧めます。
学籍に残る停学や退学処分は原則行わず、

あなたにはもう指導ができません

という学校の意思表示が、進路変更という名の実質「(自主)退学勧奨」です。

これは謹慎を命じる前に行って、自主的な転退休学を選ぶ生徒もいれば、
「もう絶対に繰り返さない」と深く反省の意を表する生徒もいますが、
ここで謹慎に入れるか?突き放すか?は難しい決断です。
私の勤務校では、これを1回のみ認めて謹慎に入れ、次繰り返したら辞めてもらう、とするケースが比較的多かったように記憶しています。

問題行動の根っこ

家庭環境

家庭謹慎になった生徒は期間中毎日家庭訪問をします。
担任や学年主任、都合がつかない時は生徒指導や副担任がアポなしで訪問します。

私も何度となくこれを経験しましたが、中には家庭環境に問題があるケースも多かったですね。
明らかにネグレクトが疑われるケースや、ヤングケアラーを余儀なくされる生徒。
また掃除ができてなく、廊下の両端に白くホコリが溜まっている家…。
自宅前に堂々と親の買い与えたバイクが置いてあったり、子ども部屋に吸い殻が満タンの灰皿が置いてあることも…「火事になるくらいならこの方がマシ」と保護者が言うんですね(;´∀`)、、、あかんやろ・・・
節電のためか?昼間家中の電気が全く点いていない薄暗い部屋で課題をしている生徒もいて、胸が苦しくなることもしばしばでした。

こういう問題を学校では何ともできないんですね…
もちろん児相とも連携しますが、生徒以上に保護者の指導が難しく、無力感ばかりに苛まれます。

本人の問題

保護者や家庭がしっかりしていても、思春期真っ只中の高校生ですから、間違いを犯してしまうこともあります。

窃盗や万引きは、お金に困ってやる子より、圧倒的にゲーム感覚が多く、考査中の不正行為も、プレッシャーに負けてしまった生徒が心臓バクバクでやってしまいます。
こういったケースは一度謹慎になると二度とこれを繰り返しません。
見つかって良かったケースです。

私が初めて担任を持ったクラスで、自転車を窃盗した生徒がいました。
駅から学校までの歩きが面倒だったので、鍵の付いてない自転車をチョイ借りしたのが見つかったのです。
普段は読みやすい字を書く生徒が、顛末書を書く手の震えが止まらず、まるで別人の筆跡だったことに驚きましたが、この一件ですっかり人間が変わり、勉強を頑張って、今は宇宙開発に携わる仕事に就いています。
あれから30年以上経ちましたが、その子からは今も年賀状が来ます。青春時代の苦い思い出なんでしょうね。

人間関係

本人にその気がなくても、人間関係が元で問題行動を起こす生徒もいます。
代表的なのは、いじめや飲酒。
みんなでやれば怖くない的なノリで、つい一線を越えちゃうパターンや、悪いとわかっていて断れないケースです。

こういった場合も、一度お灸を据えれば再発は少ないんですが、謹慎の機会に「良好な人間関係」を深く考えさせることも必要です。
仲が良ければ良いほど「いじめ」を面と向かって注意しにくいものだし、「一緒に飲もう」を誘われて「未成年だから」と断りにくいのが「現実」なんだと思います。
それでも流されないように自分をコントロールし、良好な人間関係を保つにはどうすればいいか?を考える機会とするために、謹慎を命じるのです。

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まとめ

以上のように、問題行動を起こした時に命じられる謹慎は、膨大な課題を与えられ、保護者や先生にも多大な迷惑をかける、できれば味わいたくない経験です。

今は家庭でやるべきことまで学校に押し付ける風潮があり、これが教員の多忙化にも拍車をかける一因ですが、今も昔も子へのしつけはやはり「家庭」が担うものであることに変わりありません。
私が多くの家庭を見てきた中で強く思うことです。

そして問題行動を起こしたら、みなさんの想像以上に親や先生が大変な思いをすることが、この記事を読んでお分かりだと思います。
しかし、保護者も先生方も、そんな間違いをきっかけに、深く反省し、その後の人生を有意義に生きてくれれば苦労の甲斐があるというもので、だから、高校時代の失敗は「財産」でもあると思います。

人は生きている間に何かしら過ちを犯します。
しかし、これをいい経験にすることが、その人に課せられた使命です。
そして二度と同じ過ちを繰り返さないように、自分をコントロールできる大人になってくださいね。

高校時代の失敗について書いた過去記事もご覧いただけるとうれしいです。
では、今日はこの辺で、、、
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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