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今日は【校内美化(掃除)】についてお話しします。
学校の掃除を生徒自身が行う国は、
実は日本くらいだそうです。
日本でも大学に行くと、掃除のおばちゃんがトイレ掃除をしていますが、
外国では、全校種そういうシステムなんですね。
私も最初聞いた時は意外に思いました(;’∀’)
しかし外国の教育関係者からも、日本の清掃システムは高く評価されているそうです。
自分の使うところを、自分たちで清潔に保つことが、心の教育に効果的だと理解されているんですね。
今日は教室を清潔に保つことの効果と重要性についてお話します。
最後まで読んでいただけるとうれしいです。
トイレを見れば…
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「トイレを見れば、その学校の生徒がわかる」
と言います。
トイレは一番汚れる所だけに、どの程度掃除がされているか?
で、生徒の様子や、先生の指導が行き届いているか?のバロメータになるというのです。
きれいなトイレで用を足すのは気持ちいいし、
きれいに使おう、という心がけにもなります。
スーパーなど公共施設のトイレに行くと、
「トイレはきれいに使いましょう」
と「注意」の意で書いてある場合と、
「いつもきれいに使っていただき、ありがとうございます」
と「感謝」の意で書いてある場合があります。
個人的な感想ですが、
後者の張り紙の方が、
トイレ自体がきれいだと思うし、
かつ「きれいに使おう」という気持ちになりますが、
こう感じるのは私だけなのかな?
私は学年主任時代、ずっとトイレ掃除の担当でした。
目指したのは「ホテル」のトイレ(^^;
便器や手洗いの水栓や鏡をピカピカに磨くの、、気持ち良かったなぁ~~
もちろん、自分の担当する学年のトイレをきれいにしておきたかった、という思いが強かったからです。
整備された教室の生徒
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「服装の乱れは心の乱れ」
とも言います。
また、
「黒板を見ればクラスの雰囲気がわかる」
とも言いますが、
これも本当にその通りだと思います。
制服を着崩している子は、
それが、
「私に注目してほしい」
または
「関わらないでほしい」
というメッセージです。
これと同じ意味で、
黒板のきれいさは
「次の授業に向かう気持ちの表れ」
です。
黒板をいつもきれいにしているクラスでの授業は、先生も気持ちがいいし、
生徒にも「見にくい」とか「粉っぽい」というストレスがありません。
近年はホワイトボードを使う学校も増えましたが、これもきれいに掃除ができていて、
マーカーのインクもしっかり補充されているクラスは、同じくいい雰囲気です。
居心地のいい空間の生徒たちは自然に
「そこをより快適にしよう」
という意識になります。
黒板に限らず、床やごみ箱、ロッカーの上は、クラスの雰囲気や担任の姿勢をよく表している、と思います。
私は他人に偉そうに言える教室ではありませんでしたけど(^^;
教室の荒れは、心の荒れに比例する
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学級崩壊
私は過去に、娘の中学校のクラスが学級崩壊した時、
臨時の保護者会に参加したことがあります。
保護者会は夜間に行われ、15人ほどの保護者が集まりました。
そのクラスは、授業が成立しないのはもちろん、
生徒への配布物も、その直後から紙飛行機になって雑音とともに飛び交うクラスでした。
若い担任の先生は、その席で自分の指導力不足に涙を流し、重々しい雰囲気でしたが、
私が何より驚いたのは、クラスの汚さでした。
教室の隅にはホコリが積もっており、
「せめて保護者会やるんなら、もうちょっと掃除すればいいのに…」
とさえ思いましたが、担任にはその余裕すら無かったのかもしれません。
生徒のロッカーには乱雑にモノが投げ込まれているし、
机には落書きが目立ちました。
これを見かねたある父親が、
「こんな教室だから生徒の心が荒れるんだ」
と発言しましたが、担任は下を向いたまま…
結局何の進展もないまま会は終了し、先生は翌年異動されました。
苦い経験から学ぶ
長く教員をやって思うのは、
誰にも若いころは、授業やクラス運営がうまく行かないことがあって、
自分の力不足を痛感する時があります。
もちろん私だってありました。
しかし、その経験をバネに、次の授業やクラス運営に活かすことで、
いずれ「自分を成長させてくれた経験」だと思えるようになっていきます。
生徒たちも、次のクラスでは…という思いを必ず持っているはずです。
清掃指導
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清掃指導のノウハウ
…ですから、先生にとって清掃は「特に力を入れて指導する」ことの一つです。
しかし掃除の方法なんて人によってやり方違うので、どうやってやるのか??
最初は全然わからなかったですね(;’∀’)
私は周りの先生に聞きまくりました(笑)
あるいは、掃除中にこっそり見に行ったりもしました(^^;
職員室では、学級日誌へのコメントや、掃除分担表をどのように作っておられるのか?
なんてことを「盗み見」したこともありましたね(;’∀’)
いいクラス運営をされている先生は、総じて清掃指導や教室整備が行き届いていました。
そんな先生は、放課後や早朝にも、よくクラスに足を運んでいるし、
掃除をサボる生徒には、都度厳しく指導されていたように思います。
常に教室を美しく整備することで、クラスへの帰属意識を高めておられたのだ、と思います。
部室の大掃除
一方、部活動の顧問として驚いたのは、
時々やってた部室の大掃除でした。
何に驚いたかというと、
部員達は何も言わなくても、こちらで役割分担をしなくても、
延々と2時間以上、気の済むまで徹底的に掃除をするんですね。
この掃除が止まらない現象を、
心理学者のクレペリンは「作業興奮」と名付けたそうです。
「作業興奮」とは掃除に限らず、部屋の模様替えや読書でも起こる現象。
詳しくは私の別記事もご覧ください。
部室は、生徒たちにとって「自分の居場所」そのものですから、
そこを美しく整備するのは、ごく当たり前の意識なのでしょう。
だから時々行う大掃除をやり出したら、止まらなくなるんですね(^^;
この例からもわかるように、
美しく整備された教室は、安心安全な空間として必要不可欠の要素だ、
ということです。
生徒のみなさんも、先生方も、
居心地のよい空間を作ることで、毎日の生活が本当に充実することを心にとめてくれたらいいな
と願うばかりです。
まとめ_掃除は汚いからするものではない
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私は、高校生で「掃除が好き」という生徒をあまり知りませんが、
自分をきれいに着飾ることには余念のない年頃です。
だから「美しく整備する」方が気持ちのいいことは誰でもわかっているはず…
なのに、掃除はあまり真剣にやらない生徒が多いんですね。
ま、これは「私が出したゴミじゃない」という意識があるからなんでしょう。
そしてこの気持ちは、私自身も過去に持っていた感覚です。
しかし「誰かが汚した空間を掃除する」という意識を変えたら、掃除を楽しく感じられるようになりました。
先述のトイレ掃除を「ホテル並みにしたい」と思った頃からです。
トイレの水栓や鏡をピカピカになるまで磨いたら、とても気持ち良かったんですね。
これは、
自分をきれいに着飾る心理と同じで、
今以上にきれいにしたい
これ以上汚したくない
今の美しさを保ちたい
と思った時に意識が変わります。
つまり、
汚いから仕方なくする
ものじゃないんですね。
そして掃除に対する考え方は、
各家庭の「環境」に因るところが大きいのも事実。
部屋が汚いから掃除をするのか?
あるいは
今以上に美しくしたい(汚したくない)から掃除をするのか?
これはあなたの家庭を顧みれば大体察しがつくのではありませんか?
親が当たり前のように掃除し整理整頓に努めれば、子どもは自然とそれが「当たり前」だと思うようになります。
もちろん、逆もまた然り。
自分の家だってぐちゃぐちゃなのに、他人も使う教室を美しく整備しよう、とはなかなか思えないものです。
そんな意味でも「環境」はとても大切です。
話は変わりますが、私は昔から「競馬」が好きで、
若い頃はよく競馬場に通ってました(^^;
30年前の競馬場は、最終レースの時間(夕方)になると吸い殻と外れ馬券が風に舞って音を立てるほど捨てられていたものです。
競馬初心者だった私の
「こんなに捨ててもいいんですか?」
という問いに、ご一緒した先輩が、
「(ゴミを)捨てるからあの人達(掃除の人)の仕事があるんだ」
なんて言ってたんですけど、、、(;’∀’)
今思えば、乱暴な理屈ですよね。
しかし今は競馬場が整備され、とてもきれいな場所になりました。
競馬場がきれいになると、誰もゴミを捨てなくなるんですね。
これもスーパーのトイレにあった、
「いつもきれいに使っていただき、ありがとうございます」
と同じ効果なんでしょう。
「これ以上汚さないようにしよう」
って思わせてるんですね。
そして誰も捨てないから、自分も捨てられなくなって、
最終的にみんなちゃんとゴミ箱に分別して捨てるようになりました。
これが「環境」の効果です。
「掃除」は、みなさんの生活する学校の「環境」をより良くする行為です。
そう考えて、みなさんも掃除を嫌がらず、今以上に美しい環境になるよう校内美化に努めていただけるとうれしいです。
最後に、
昔、植村花菜さんのこんな歌が流行ったのを知る高校生は少ないと思いますが、ぜひ一度聴いてみてください。泣けます(´;ω;`)ウッ…
歌だけじゃなく、仏教でも掃除は「徳」と積むことだ、とも教えられています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは今日はこの辺で、、、ではでは、、、
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