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今日のテーマは【高卒資格】の話。
昔から「せめて高校は出ておかないと…」と言われてきましたが、
高校は義務教育ではありませんよね?
よーく考えてみたら、高校の授業でやることなんて、社会で直接役に立つことはなさそうですよね?
社会では、なぜ義務教育じゃない高卒資格を求めるのでしょう?
今日はそんな疑問に、私なりの考えを書きますね。
最後まで読んでいただけると、うれしいです。
日本人のほぼ全員が高校に進学する理由
校種別に求められる資質とは?
校種 | 教育目標 |
---|---|
小・中学校 | 義務教育 社会生活に必要な能力を養うところ |
高校 | 義務教育ではない 自己の適性に応じて、小中学校での学習内容をさらに深く学習する |
短大 専門学校 | 職業訓練的な能力と教養を養う より専門的な資格取得や技術習得を目指す学校が多い |
大学 | 教養科目+専門科目で構成 特定の分野を深く探究する |
大学院 | 大学の内容をさらに深く研究するための場 |
小学校~大学院まで、それぞれの校種での教育目標を、私なりの一言でまとめました。
2021年度の高校進学率は、98.9%という高率です。
義務教育ではない高校に、日本人のほぼ全員が進学するのは何故でしょうか?
さらに、これほどの率で進学する高校が、今も義務教育ではない理由は何故でしょうか?
就職後の状況を知る
離職率の差
厚生労働省が毎年発表する学歴別就職後3年以内離職率の推移によると、新卒で就職後3年以内の離職率を学歴別にみると、
中卒=7割
高卒=5割
大卒=3割
が大まかな平均値で、昔は「七五三」なんて言われたデータです。
学歴が上がるほど、早期の離職率が減るのは何故だと思いますか?
総合探求のテーマにもなりそうな大きな課題ですが、この数字と、高校に進学する「意味」には、当然相関があります。
社会が求める人材
みなさんはまだ高校生ですから、社会が求める人材をイメージできないかもしれません。
すでにアルバイトの経験がある人は、周りの大人を見て「仕事ができる」人の特徴を感じているかもしれませんが、
仕事というのは、言われたことだけをやっていればいい、わけではありません。
私は+αの仕事を自主的にすること、がその人の仕事レベルを高める、と思っていました。
それは小さいことでも構いません。
廊下に落ちているゴミを拾うとか、同僚への連絡メモが風で飛ばないよう付箋紙を使うとか、そんな小さいことを積み重ねられるかどうか?だと考えています。
小中学校は義務教育ですから、社会に出て必要となる最低限の教養を学ぶ場です。
最低限の読み書きや理解力、論理的思考力があれば、言われたことをこなす能力は身につきますから、簡単な仕事はできるようになります。
これが中卒者に求める社会のニーズです。
中卒者は、本当の社会人としての勉強を、仕事をしながら叩き込まれます。
高校は別に行かなくてもいい所だし、学習内容も難しくなり、おまけに留年や退学の制度まであります。
行かなくてもいい所=+α
だし、
高校の学習も、中学の最低限+αの内容
しかも、
留年や退学というハードルまである=+α
なんですよね。
つまり高校は人生の+αを初めて体験する場だといえます。
社会は、この+αを体験しているかどうか?を人材確保の際に見ているのです。
そして、これを端的に示す指標が「学歴」です。
学歴は、どれくらいの+αを持った人材か?を測る「ものさし」なのです。
高校が義務教育ではない理由
中学生のほぼ全員が進学する高校は、今も義務教育ではありません。
それは何故でしょう?
義務教育にすると、小中学校と同様、どんな成績、どんな出欠状況でも卒業できますが、これでは高校卒業資格の「価値」が半減するからです。
高校は中学より難しい勉強をこなし、進級や卒業資格を自力で獲得するところです。
そのために、忍耐力も集中力もこれまで以上に求められます。
高校が今も義務教育化されないのは、高卒資格にこういう付加価値があるためです。
社会が求める人材は圧倒的に「高卒以上」の学歴を必要とします。
たとえ求人票に書いてなくてもこの考えは存在します。
それを証拠に、今も就職には「履歴書」が不可欠で、そこに必ず学歴欄があることが、その重要性を物語っているのです。
もし履歴書に虚偽の学歴や職歴を書いて就職できたにしても、これが経歴詐称とバレた時には「解雇」の可能性大となるくらい重要なことなのです。
自分が「親」になった時
高校生のみなさんも将来「人の親」になる日が来ると思います。
子どもができると、子は親をモデルとして育ちます。
「親の背中を見て育つ」ってやつですね。
子どもに勉強してほしい、と思うなら、親が勉強する姿勢を持ち続けることです。
頑張ってほしいと思うなら、親が頑張ってる姿勢を持ち続けることです。
親に学歴があればなお良いし、たとえ無くても、それを糧に頑張ってる姿勢や思いは子どもに伝わるはずだと思うのです。
学歴別生涯賃金
賃金の査定基準
高校生になるとバイト経験者もたくさんいるはずですが、バイト代は時給で900~1,000円程度が相場です。
一方、世間には年俸何億円というプロ選手もいるのが現実で、同じ仕事になぜこんな賃金差があるのか?と疑問に思ったことはありませんか?
結論から言えば「誰にもできる仕事」は賃金が安く、その逆は高くなります。
マックジョブ
「私は将来工場でライン作業がしたい」と言う生徒に「なんで?」と聞いたら、
「だって何も考えなくていいから」と返され閉口したことがあります。
もちろんこういった「縁の下」的な仕事があるからこそ世の中回ってるんだな、とその時思いましたが、私には絶対できない…とも思いました。
これは適性の問題ですが、今後AI等の発達で、多くの職業が失くなる、とも言われます。
長く賃金が上がらない我が国の今後は、さらなる人件費抑制のために単純労働(マックジョブ)はどんどん姿を消していくことでしょう。
能力給
逆に資格や特技を活かした仕事は報酬が高くなります。
誰もができない仕事には高い賃金が支払われるんですね。
プロ選手の年俸を見るとそれを実感しますね~
学歴も一種の資格ですし、それに加えて特別な能力を保証された「免許」や「検定」も有るに越したことはありません。
資格はいくら持ってもお荷物にはならないのです。
社会はそんな資格(付加価値)に高い賃金を払います。
資格を得るには勉強が不可欠です。
ゆえに世の中は「勉強したものが勝つ」ようにできています。
売れてるYouTuberだって、その陰ではものすごい勉強をしているはずです。
その第一歩が「高卒」の資格なんですよね。
全日制でも通信でも、高卒資格には拘ってください。
またこちらの動画もご覧ください。
生涯賃金の差
新卒~定年退職までの賃金合計を「生涯賃金」といいますが、ここにも学歴差が見られます。
大まかに言えば「中卒と大学・大学院卒では、生涯賃金が1億円近い差」というデータもあります。
これは早く社会人になった中卒者が「7~9年長く」働いてもこの差がつくという現実です。
中卒より高卒、高卒より大卒の給与が高いのは、より専門性や責任の重い仕事がこなせたり、離職率の低さから、安心して雇用できる安定性が賃金差として表れた結果だといえます。
さらに同じ大卒でも、Fラン卒と有名大学では、扱いが違う企業すらあるのが現実です。
これを社会では「学歴フィルター」といいます。
もちろんこれを公然と公表する企業はありません。
しかし大学全入時代の今、公然の事実として知られていることです。
このことからも「学歴」は人の能力を測る「ものさし」である現実は否定できないのです。
なお、今日の関連記事も併せてご覧いただけるとうれしいです。
まとめ
今日は高卒の資格に絞ってお話をしました。
高卒資格は「将来の仕事」や「賃金」に直結する、そのためには「勉強を欠かしてはいけない」、その結果が「学歴」だ、という内容でしたが、
勉強をする意味は他にもたくさんあります。
その意義については、また別の記事で書きます。
しかし、人は学生時代だけに勉強するのではありません。
本当の勉強は、実は仕事をしてからの方が本格的かもしれません。
学生時代は、そのための「方法」を学んでいるようなものです。
だからそんな”勉強”が仕事と並行してできる人か?を測る目安が学歴なんですね。
「学歴差別」と言う人もいますが、学歴は差別ではありません。
その人の努力で挽回できるものだからです。
「学歴が差別だなんて言ってないで、その隙に勉強しろよ」
と言いたくなります。
人は「できない理由」と「できなかった言い訳」を考える天才なのです。
世の中、勉強した者勝ち!行動した者勝ち!です。
ウダウダばかり言ってないで勉強しましょうね!
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ではでは、、、また次回、、、
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