高校の出欠カウント法

学校生活
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いつもご覧いただき、ありがとうございます。
今日のテーマは「高校の出欠カウント法」。
なんだかわかりにくいタイトルですが、
高校には、単位修得、進級や卒業、また進学や就職の際に
出欠の記録が重要視される場面があります。

今日は長年高校教員として勤務した筆者が、出欠のカウント法と、
それが将来どう影響するのか?についてお話をします。

進級に関する最新記事はこちら

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いろんな欠席がある

学籍の記録は、通知表や調査書、指導要録に残りますが、
今日は「出欠の記録」について書きます。
まず、以下の表をご覧ください。

 1年2年3年
授業日数①198195155
出席停止の日数②030
出席しなければならない日数③198192155
欠席日数④3120
出席日数⑤195191135
早退回数⑥201
遅刻回数⑦101
備考⑧特記事項なし 祖父死去による忌引3日事故による入院18日
通知表や指導要録への記載例

①授業日数

授業日数は、年度内に授業を行った日数のこと。
土日祝や夏休みなどを除いた日数で、年度によって多少の前後があります。
学級閉鎖や気象警報による休校などがあると、その分少なくなります。

②出席停止の日数

これは「出席停止」と「忌引」を足した日数です。
出席停止とは、学校伝染病(インフルエンザとか)に罹患して、主治医から登校を禁じられた日数。
忌引とは、近親者に不幸があった場合、お葬式等での休みが認められること。
どちらも、医師の診断や血縁関係で日数が決まっています。
なお、出席停止(出停)は欠席日数としてカウントされません。
またここに数字がある場合、指導要録や調査書には備考欄に内容を書くことになっています。
ですから、問題行動による家庭謹慎は、停学ではないので、普通の欠席となったり、公欠扱いとして、授業を欠課扱いとする場合が多いように思います。「停学」になるとその理由を学籍に残す必要があるので、現在これを行う学校はほぼありません。

③出席しなければならない日数

①から②を引いた数字で、実質的に出席すべき日数になります。
この日数の30%または1/3以上欠席すると進級や卒業の規定に抵触する場合があります。

④欠席日数

ここは出停や忌引以外の欠席日数。風邪をひいたのも単なるサボりも、すべてここにカウントされます。
ある程度以上の欠席日数があると、備考欄にその理由を書かなければならない決まりがあります。

⑤出席日数

③から④を引いた数字。

⑥早退回数

出席日数のうち、途中で早退した日数。

⑦遅刻回数

出席日数のうち、始業時間に遅れて登校した日数。

⑧備考

出停や忌引、欠席日数の多い場合の理由と日数を記入する欄です。

授業の欠課

「授業の欠課時数」は上記とはまた別のカウントです。
どこからが出席扱いで、どこからが欠課扱いになるか?は、
学校によって多少の差はあります。
15~25分の間で「授業不参加=欠課」とする学校が多いように思います。
授業中に体調不良やトイレなどでクラスを離れる時は、この時間がカウントされています。

欠席にならない場面

公欠

公欠は公認欠席の略で、学校は欠席しても、扱いは「出席」となるケースです。
授業の欠課時数もカウントされません。
具体的には、

  • 公共交通機関の遅延(証明がある場合)
  • 学校保健安全法に定められた検診等の受診
  • 入試や就職試験
  • 部活動の公式戦
  • その他、学校長が認めるもの

…等があり、その扱いは学校によって多少の違いがあります。

保健室登校

これも学校によって扱いはまちまちですが、
多くは始業時間~終業時間のどこかに保健室登校をすれば、
学校は出席扱い、授業は欠課扱い
という形になる場合が多いようにも思います。

しかし進級や卒業規定には
出席日数と欠課時数の両方に履修要件が定められている場合が多く、
全日制の不登校生徒の進級卒業には、まだ高いハードルがあります。
(不登校の記事は↓をご覧ください)

遅刻欠席が多いと不利になる場面

進路

ま、これが一番影響すると思います。
特に指定校推薦や就職試験では、学業成績とともに重要視される数字です。

しかし一方で、大学や短大の一般入試の合否判定にはほぼ影響しない数字でもあり、
日頃から遅刻欠席の多い人は、そっち方面から進路開拓をするといいでしょう。
…とはいうものの、全く影響がないわけではありません。それは次の点においてです。

学業成績

当然ですが、欠席して授業に不参加なら、その分授業にはついて行けなくなります。
だから、いくら一般入試で勝負しようとしても、学力が追い付かなくて入試に失敗するケースもあるでしょう。

特別活動(行事)

体育祭や文化祭、修学旅行などの行事やLHR(ロングホームルーム)は、
すべて「特別活動」という時間カウントがされ、欠課時数によっては、進級卒業要件に抵触することがあるので注意が必要です。

特活カウントの恐ろしいところは、体育祭を一日休んだら、それだけで「6時間」の欠課がついてしまうことです。
3泊4日の修学旅行を全休したら、それだけで6時間×4日=24時間のカウントとなり、一気に進級が危なくなります。
そうした留年を防ぐため、修学旅行中可能な範囲で登校させて課題を与え、欠課時数分を補充した、と扱う学校もあります。

信頼

過去記事にも書きましたが、怠けで遅刻欠席の多い人は、周りの信頼を確実に失います。
ルーズ、とか、約束守らなそう、自己管理ができない人、というイメージがついてしまい、人間関係で損をします。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。
ではでは、、、

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