【美人より美心】_「心戒十訓」はより良く生きるエッセンスが詰まった名文

人間関係
スポンサーリンク

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
貫雪はとうとう新型コロナに感染してしまいました(-_-;)
共通テスト前日に陽性判定なんて笑えない話です。
教員を続けていたら、かなりの生徒に恨まれますね(;’∀’)

さて。今日のタイトルを見て「?」と思われた方、
心戒十訓は「しんかいじっくん」と読み、
心戒(心にいましめるべき)十訓(10の教え)
という意味。

心戒十訓の作者は、福沢諭吉とも、社会教育家の丸山俊雄とも言われますが、本当のところはわかっていません。
しかしこれを読んでいただければわかるように、人として大切なことが短く端的にまとめられています。だから心戒十訓は今でも人々に受け継がれる名文なのです。

私はこれを生徒に何度か紹介し、学年主任時代には学年通信にこれを特集したこともありました。
もちろん、私個人も常に気にして心掛けていることです。

では早速「心戒十訓」をご紹介しましょう。
最後まで読んでいただけるとうれしいです。

にほんブログ村 教育ブログ 高校教育へ
にほんブログ村


高校教育ランキング

PVアクセスランキング にほんブログ村

貫雪の著作はこちらからご覧ください

心戒十訓

一、人を大切にする人は人から大切にされる
二、人間関係は相手の長所と付き合うものだ
三、人は何をしてもらうかより何が人に出来るかが大切である
四、仕事では頭を使い、人間関係では心を使え
五、挨拶はされるものではなくするものである
六、仕事は言われてするものではなく、探してするものである
七、わかるだけが勉強ではない、出来る事が勉強だ
八、美人より美心
九、言葉で語るな、心で語れ
十、良い人生は、良い準備から始まる

人を大切にする人は人から大切にされる

「人を大切にする」人は、優しい人。
「優」という字は「人を憂う」と書きますが、これは「人を心配する」という意味です。
人の辛さや苦しみを受け止め心配できるという意味が「優」で、これができる人を「優しい人」というんですね。

人には「返報性の法則」があるので、自分の行いがいずれ自分に返ってきます。
だから、人を大切にする人は、人から大切にされる存在になるのです。

引用元:返報性の原理より

人間関係は相手の長所と付き合うものだ

人はしばらく付き合うと、その人の長所より短所の方が目につくようになります。

他人の長所は、自分にとって不都合ではありませんが、それに対して他人の短所は、自分の気を害したり、不利益になることもあり、より目につきやすいものだからです。

しかし付き合う人の短所ばかりを気にして勝手に気分を害するよりも、長所に目を向けてお付き合いする方が、いい関係を築くことができるもの。

よく考えてみれば、誰にだって短所はありますから、逆の立場に立った時、不愉快な付き合いをされることを考えれば、人と人との付き合いは、それぞれの長所を見て付き合う関係が円満だと理解できるはず。

他人の短所が目につく時は、一度冷静になって「その人の長所に目を向けるよう」視点を変えてみてください。

人は何をしてもらうかより何が人に出来るかが大切である

人間関係は、Give&Takeの関係で円滑に進みますが、中にはもらうことばかりを求めてGiveを忘れてしまう人がいるもの。
これを英語ではTakerといい、人に嫌われる要因の一つといわれます。

みなさんは産まれてからずっと親の保護の元、すべてを与えられて生きてきたはずです。
住む場所や、着る服、食べる物や学費、さらにたっぷりの愛情を与えられて育ちました。
だからこれを「当たり前」で「当然」と思っているかもしれませんが、当たり前に与えられるものは当たり前ではなく、その当たり前に「感謝の気持ち」を忘れないでください。

高校生は大人への最終準備段階です。
あなたもこれからはTakerよりGiverとして生きていく立場になります。

自分が愛情を持ってたくさん与えられた分、逆の立場で与えられる人に…。
私の過去記事も併せてご覧ください。

仕事では頭を使い、人間関係では心を使え

みなさんにとっての仕事は、学校の勉強になりますから、ここに頭を使うのは当然です。
そして、大人になってからの仕事も、高校生同様「頭」を使います。

同じ仕事でも、いかに効率よく確実に業務をこなすか?
同時にやることがたくさんあった時に、どんな優先順位で仕事を進めるか?
より良い仕事をするために自分に足りないものは何か?
…など、仕事は頭を使う人の方が、効率的にこなすことができます。

また、円滑な人間関係を築くために、気配り、心配りが大切なのは言うまでもありません。
相手の立場や心情を汲み取って、適切な言動ができる人は、周りからの信頼も厚いものがありますよね。

挨拶はされるものではなくするものである

これは教員時代生徒によく言い聞かせたことです。
先生が「おはよう」と言ったら生徒は「おはようございます」と返してくれますが、
実はこれあいさつではないんですね~

「あいさつとは自分からするもの。おはようにおはようで返すのはあいさつじゃなく返事!

何度生徒に向かって言ったでしょう(-_-;)
「うるさいおっさんやなー」
と煙たがられてたかもしれません(^^;

職員室にも静かに入ってくる生徒がいます。
「失礼します」は?
と聞くと、
「あ、言いましたよ」
って(-_-;)

聞こえないほど小さな声で言われても、
「通じなかったら言ってないのと同じだよ」
と返しても、
「は~」
みたいな反応…

結構うるさい先生でしたね(;´∀`)

仕事は言われてするものではなく、探してするものである

これは社会人に向けた戒めですが、
高校生にも通じるところはあると思います。

先にも書いたように,高校生の仕事は勉強です。
勉強は言われてするものではありませんよね。
「宿題をやりなさい」
と言われイヤイヤやったって身に付くはずはありません。

しかし言われなくても、自分の好きなことは、自分からやりますよね。
これは学校の勉強だけに限りません。
自分の推しのことなら何でも知りたいし、そのためなら誰に何と言われようと自分から情報を探しに行きますよね。

仕事だってそんな気持ちでやれば、周りから信頼され、責任ある仕事を任せられます。
いつまでも言われたことしかやらないのは、組織にとってはお荷物なのです。

わかるだけが勉強ではない、出来る事が勉強だ

「わかる」と「できる」の違いはわかりますか?

私たちの周りには「わかるけどできないこと」がたくさんありますね。
「わかるけどできない…って?」と思われるかもしれませんが、
私自身では「英語」
あれだけ単語や文法を叩き込まれても、いざという時には全く使えないんですね(-_-;)
外国人に話しかけられたら緊張して頭真っ白になっちゃいます(;´∀`)

今の高校生は授業のスタイルも違うのでそんなことないと思いますが…、、、
あ~~今に生まれたかったぁ!!!

またこれは学校の勉強に限った話ではありません。
サッカーの知識をいくら持ってても、選手経験の全くない人にコーチは務まらないし、猛勉強の末医学部に入っても、患者の痛みを汲み取れなければ医者には不向きでしょう。
高校生のみなさんに必要なのは「できないからダメというんじゃなく、いずれはできる自分になりたい」と心掛けることが大切だと思います。

美人より美心

よく似た内容は過去記事にも書きましたが、美人は目に見えても、美心は目に見えません。

人は見た目が9割といいますが、見た目は礼儀でありマナーです。
特に初対面では、会って最初の数秒で、相手への印象が決まる、とさえ言われます。
見た目とは、美人というより、清潔感があるか、ということです。
「美人は3日で飽きる」とも言いますからね。

しかし人は長く付き合うと、目に見えない部分で評価されるようになります。

素直さや誠実さ、優しさなどは目に見えませんが、魅力的な人はそんなところに魅かれるものです。

これを「水と空気」に例えると、
どちらも生きていくのに欠かせないものですが、
目に見える「水」は数時間摂らなくても特に困ることはありません。
しかし目に見えない「空気」は数分吸わないだけで死に至ることもありますね。

そう考えると、目に見えない空気の方が生きていく上で大切な気がします。

目に見えない「心」を、美しく磨き続けて魅力的な人になりたいものです。

言葉で語るな、心で語れ

これは十訓で最も難しいこと。
言葉遣いの大切さは過去記事にも書きましたが、
その言葉ではなく心で語るとはどういうことでしょうか。

人は、心で思ったことが言葉や行動となって現れます。
だから「言葉は口から出た心」なんですね。
しかし言葉ではいくらでも嘘をつくこともできますね。
例えば「勉強がんばります」と言っても、全く手をつけなかったらそれは嘘です。
これは「ウソをついてやろう」という心が言葉になっただけなのです。

勉強を本当にがんばろうと思っていたら、口に出さなくてもその行動を見ればわかります。

つまり「心で語れ」というのは「行動で見せろ」という意味なんですね。

テスト後の振り返りによくあるフレーズが「次のテストがんばりたいと思います」って(笑)
ホントにそう思ってんの??
と聞き返したくなることがあります(;´∀`)

「次のテストがんばりたいと思います」
ならわかるんだけど…

ま、それよりも行動と点数で示してくれれば、それが本心だとわかるんですけどね(;´∀`)

良い人生は、良い準備から始まる

みなさんの学校生活の楽しみの一つに「行事」がありますね。
体育祭や文化祭、修学旅行は大きな楽しみです。

しかし行事は準備が大変です。
当日までに膨大な時間と手間をかけ、多くのトラブルを乗り越えます。
準備が終わったら、行事の9割は終わったともいわれるくらいです。
私は生徒会の担当も長くやったので、その大切さがよくわかります。
学園祭なんて、ほぼ1年かけて準備しますからね(笑)
「1年を3日で過ごす生徒会」
なんて揶揄されましたが、現実は目に見えない準備が362日あるんです(^^;

また授業や定期考査、入試も、その準備に多くの時間を要します。
そしてその準備が万全な程結果は付いてくるものです。

…と考えると、学校は「準備の大切さ」を学びに通っているようなものですね。
いい準備は、いい学校生活に直結します。
いい学校生活は、いい人生に繋がります。
いい準備を欠かさない1年にしたいですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

スポンサーリンク

コメント

タイトルとURLをコピーしました