【制服】はなぜあるの?_その歴史と着こなしについて

学校生活
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いつもご覧いただき、ありがとうございます。

今回は高校生の【制服】をテーマにします。

みなさんは今の学校をどんな基準で選んだか覚えてますか?
一般的な傾向では、学力(偏差値)や校風、立地などで選ぶ人が多いんですが、
【制服】が決め手になることもあるようです。
特に女子にはその傾向が強いようです。

一方で東京や長野など、多くで制服率が低い地域もあるんですね。
どっちがいいか?は人それぞれですが、私自身はずっと制服だったし、勤務した学校にも決められた制服がありましたから、どうしてもそっち寄りの見方になってしまうことを最初にお断りしておきます。

また制服の着こなしには、高校ごとに細かな規定があって、その違反を指導する教員と、好きに着こなしたい生徒とのバトルも日常の光景です(^^;

記事後半では、そんな教師vs生徒のバトルについて、教職を辞した私なりの意見を付け加えます。
さらに意外なほど制服が「高価」な理由にも触れます。
最後まで読んでいただけるとうれしいです。

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制服の歴史

我が国最初の制服は学習院だった

学生服・制服の歴史|カンコー博物館
学生服・制服の歴史は学習院で制服が採用されることからはじまります。その後も学生服・制服は時代の変遷とともに変化し続けています。そんな学生服・制服の歴史を、年代ごとの象徴的な制服デザインや着こなしとともにご紹介します。

制服の歴史は古く、日本で初めて制服を取り入れたのは、1879年(明治12年)の学習院といわれます。
その後1885年(明治18年)に東京女子師範学校(現お茶の水)が洋装の制服を採用しました。
当時の制服姿は、上記ホームページを参照してください。
また本記事も同ホームページも参考に書いているので、併せて申し添えます。

1920年(大正9年)には、平安高等女学校(現平安女学院)が初めてセーラー服を採用し、当時はこれに憧れて平女を志願する者もいた、とのこと。
制服への憧れは今も昔も変わりませんね。

その後しばらくは戦時体制となり洋装が否定されたため、
男子は国民服、女子はモンペ姿が主流となるも、
戦後再び詰襟やセーラーが復活します。

セーラーからブレザーへ

さらに1960年代後半になると、ブレザータイプの制服が登場します。

カンコ―博物館HP_学生服の歴史より引用

ブレザーはセーラーと違い、
気候による寒暖差への対応(=着脱)が容易
という機能性が受け、制服変更する学校が増えますが、
そのデザインは↑のような無地紺色のもの。

また同時に学生運動の高まりもあり、
束縛(画一化)の象徴とされた制服不要論が起こり、これを廃する地域も出てきました。

そして1970~80年代になると、制服の着崩しが流行ります。

カンコ―博物館HP_学生服の歴史より引用

ちょうど私がその時代でして、
男子は短ランか長ランにボンタン、
女子はくるぶしまであるスカートに変形するのが大流行(^^;
髪型は男子がアイパーやパンチパーマ。女子は聖子ちゃん(松田聖子)カットが主流でした。

しかし学校はそんな状況に対策を講じます。

制服のモデルチェンジが流行

その後90年代に入り、変形できない(させない)ためのブレザーやDCブランドの制服にモデルチェンジする学校が出てきます。
街を歩いても、知らない制服をたくさん見かけましたね。

私が教員になったのが1987年で、
ちょうどそのころから日本中の多くの学校で制服のモデルチェンジが行われました。

「制服がかわいくなった」と評判の高校では、
志願者が爆発的に増え偏差値も上がったので、多くの学校が真似をしたのです。

ま、たくさんの学校がやれば特別感は薄くなりますが、
制服改定に積極的だったのは、その多くが教育困難校でした。
制服をかわいく改訂し、一人でも多くの志願者が欲しかったんですね。

一方で進学校や伝統校は敢えて制服を変えない所もありました。
昔ながらの制服を誇りとする同窓会やOBが反対したり、
そもそもが人気校なので、制服を変えるメリットがないんですね。
そんな高校は「制服を変えない」のが自慢だったりもして…(^^;
「制服で生徒のレベルがわかる」
と言った人もいたくらいです。

一番ダサい制服が…

その頃勤めた高校では制服改定の動きはありませんでしたが、
近くの商業高校が制服を改定した時のこと…

クラスの女子から聞いた話なんですが、
その高校では”いくつかの候補”が出され、
これを当時の在校生が投票で選ぶ方法だったそうです。

しかしこの投票には”裏”があって、
投票する在校生じゃなく、翌年からの新入生しか着られない制服だったため、
在校生は示し合わせて「一番ダサい」制服に投票したんだって…(;’∀’)

ま、そのあたりが「レベル低っ」って思いますけどね(^^;

…で結局採用されたのが、在校生が一番ダサいと思った制服だったそう。

これを友人から聞いたクラスの子が、
「先生!ひどいと思いませんか」
と私に訴えてきたのです。

それから30年後の今も、その制服は受け継がれていますが、
生徒には概ね好評のようで良かったです。
当時選ばれなかった「さらにかわいい制服」を私は知りませんが、
不思議なもので、制服って誰にも似合うようにできているんですね。
時代を超えて受け継がれていくもの、でもあります。

着崩しが大流行

90年代は同時に「着崩し」が流行した頃でもあります。

カンコ―博物館HP_学生服の歴史より引用

男子は腰パン、女子はミニスカートにルーズソックス、カーディガンを腰に巻き、一時的にはガングロも流行りました(;’∀’)
ネクタイやリボンは襟元でデロンデロンに延びて、スカートのベルト部分は相撲の”まわし”のように何重にも折られてて…っていうスタイルが流行したんですね。
髪を染める生徒が現れたのもこの頃です。
だから生徒指導 vs 生徒の争いはスゴかったです(;’∀’)

化粧を落とさせ、
スカートを戻させ、
ピアスを没収し、
髪には黒彩を降りました(^^;

さらにスカートを切ったり折ったりできないよう、
裾にワンポイントを入れたり、実現こそしませんでしたが、
ベルト部分に5センチほどの”鉄板”を入れたスカート見本まで業者から届く始末(-_-;)

教職を退いた今は、
「何であんなことに躍起になってたんだろ??」
って思うくらい、近年は落ち着いてますね(^^;

ルールに外れるから生徒を指導する、
という考え方とともに、
ルールを時代に応じて改正する、
という柔軟な考え方も同時に求められるんじゃないかな?

ルール変えてる余裕が今の学校にないことも十分承知の上ですが、
あくまでも個人的な考えです。
以下関連記事も併せてご覧ください。

令和の着こなし

そして近年の高校生は、本当に制服を上手に着こなしてるな、と感心します。

着崩しや極端な加工をする人は少なくなりましたね。

制服だってデザイナーが”高校生に一番似合うよう”デザインしているんですが、その意匠を損なわない着こなしをしているからだと思います。

個人的には最初違和感を覚えた「くるぶしソックス」も、見慣れればかわいいもんです(^^;

しかし時代とともにこれからも制服の流行はどんどん進化していくでしょう。
それを編み出す高校生の感性は本当に素晴らしいと思います。

さらに多様性や個人の人権が尊重される現代では、性的少数者への配慮もあって、女子のスラックス着用が珍しくありません。
盗撮対策にも有効です。
私も街中でスラックス姿の女子生徒を見かけますが、
最初感じた違和感も、見慣れるにつれ思わなくなりましたね。

そんな風潮から、昨年制服もモデルチェンジをした学校は、中学を中心にここ20年で最多となりました。

カンコ―学生工学研究所HPより引用

このように人の見方や価値観は、時間とともに変化していくものであり、
学校も忙しい中ですが、今にあった柔軟な考えでルールを運用することが求められるでしょう。
そうすることで、不毛なトラブルやストレスを生じない学校生活が”お互いに”送れるのではないかと思うのです。
新しい価値観を創造するのは生徒であり、
過去の価値観を守ろうとするのが大人です。

どちらも間違いではありませんが、
将来的に新しい流行が出た時は、
生徒と十分に話し合い、
円満にルールを見直す度量が、
大人側には求められると思います。

制服は何のためにあるの?

学校・生徒の象徴

みなさんの制服は、高校生の限られた3年間にしか着られない象徴です。

そして制服は学生に限ったことではなく、
社会でも多くの仕事に制服が定められています。

これは、
制服=その人の立場
を示したり、
その服装だからこそ仕事がしやすい、
というメリットがあるからです。

例えば、
警察官が制服姿でパチンコをしてたら、あなたはどう感じるでしょう?
看護師の制服が塗装屋さんみたいに汚れてたら、嫌悪感を覚えますね?
逆に塗装屋さんがピカピカの制服でも違和感を覚えます。

さらに部活のユニフォームだって一種の制服で、
皆同じ格好をすることで、団結心や帰属意識を生む効果もあります。

高校生の制服だって同じなんですね。

高校生にとっての制服は、
「私は○○高校の生徒です」
と宣言して街を歩いているようなもんです。

もし同じ制服を着た誰かが街中でタバコでも吸ってたら、
「○○高校の生徒がタバコ吸ってる」
という悪評になるんですね。

私が過去に生徒指導主任をした時、身だしなみ指導をした生徒から、
「先生は学校の体面ばかりを気にしている」
とよく言われました。
これは、
先生は学校の外面ばかり気にして、私たちのことを考えてくれない
と言いたいんでしょうけど、
そういう生徒には、
「先生が学校の体面気にするのは当たり前だよ!」
「学校の評判が良くなれば、そこに所属する君たちにプラスになるでしょ!?」

「卒業しても誇りに思えるでしょ!?」
と返していました。

経済格差解消のため

今制服で通学する人にはわかりづらいんですが、
卒業後、制服が不要になってから困るのは、
「今日何着て行こう?」
ってことです。

制服のように、毎日同じ格好で行けないので迷っちゃうんですね。
そうなると服も揃えなきゃいけないし、お金もかかります。
そして買える家と、買えない家が出てくる現実も見えてしまいます。

制服が無いと、
「○○さんはいつも同じ服を着ている」
「貧乏で服も買えないのでは?」
…なんて余計な推測もされるわけです。

そんな経済格差を表面化させないために、
一律に決まった制服を制定している

というのが、制服がある理由の一つです。

それと毎朝「何着て行くか?」を迷う時間も節約できますよね(^^♪

引率時にわかりやすい

これは遠足や修学旅行に行った時、
引率者にわかりやすい、というメリットがあります。

旅行の引率者は、教師ばかりではありません。
旅行社の添乗員やバスのガイドさんは、生徒全員を覚えられないので、
着ている制服で、自分のお客さんかどうか?を判断しているんですね。

大人のバスツアーなど見てると、
服はバラバラでも、みんな共通のタグを付けている集団を見かけますが、
あれと同じ効果があります。

…とはいえ、私が引率した修学旅行は、ほぼすべてが私服でした。
たまに見る生徒の私服姿は新鮮でしたし、
ま、現状はここで言うほど引率に困ることはなかったですね。

制服が高価な理由

最後に、
学校の制服はみなさんが思うより高価です。
さらに体操服や上靴、体育館シューズなど、入学時は何かと物入りです(-_-;)

制服の価格は、お父さんのスーツと同じ?…いやそれ以上であることがほとんどです。
ユニ○ロやG○で作ったらもっと安いのに…
と思うでしょうけど、制服が高価なのには次の理由があります。

生地が抜群にいい
・制服の生地は、一般的な量販店で廉価に販売されているものに比べ、格段に品質が良いものを使用しています。これは動き盛りの中高生が毎日着るもので、簡単に傷まないよう良質の生地を使っているためです。
量産できない

・制服は学校によってデザインが違うので、同じ製品を何千何万着と作れません。量産することでコスト削減ができないもの、だからです。
オーダーメイド

・制服は事前に採寸を行い、一人一人に合ったサイズで作るので、コストがかかるのです。
季節労働

・制服は3月に注文が集中し、それ以外の需要はほとんどありません。これを生業とする人は、ここで稼iいでる季節労働者的側面をもっているからです。

私の愛娘です(高校時代)

↑娘の高校は、ブレザーとセーラーどちらでもOK!
だったので、入学時に両方一式揃えたら8万円くらいかかりました(;’∀’)
さらに夏前には、夏用のセーラー2着とスカートで+ウ万円って…(;´∀`)

同じ高校に進んだ兄は、中学の詰襟をボタンだけ替え引き続き着られたので、800円で済みました(^^;

今はフリマアプリなど使えば、卒業生のお下がりを安く入手できたりもするので、
上手にやりくりしながら親孝行できるといいですね。

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